2024年の1年間に訪日外国人観光客は、延べ1億6446万6770人泊し、前年比+39.7%、2019年比
+42.2%となっています。オーバーツーリズムが問題化する京都府は前年比+39.6%、2019年比
+40.9%で全国平均並み。2023年比が突出して多いのは、意外にも+122.8%の愛媛県です。
TOPの愛媛県は、背景にはインバウンド政策の成功も

外国人延べ宿泊者数の対前年比は三大都市圏(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫)で+35.0%、地方で+51.4%なので、実は訪日外国人が地方にも目を向け出したことがよくわかります。
金沢市が人気の石川県は、伸び率でも堂々の2位にランクイン。
1位と3位には愛媛県、香川県と四国が入っていますが、愛媛県では訪日外国人客の多くは台湾と韓国からで、全体の6割を占めるなど、アジア圏からの観光客が圧倒的に多いのが特徴。
「しまなみ海道」に加えて、SNSでアジア圏に配信された絶景駅の下灘駅、大洲市の古民家プロジェクトなど、積極的なインバウンド政策が成功したかたちです。
成功の理由としては「訪日外国人の目線に立ったPR」があるといわれています。
インバウンド需要を受け、松山空港を発着する国際線の運航本数も増加していますが、2023年7~9月期の訪日外国人旅行者の消費額に関していえば、東京都、北海道、沖縄県のTOP3には大きい差があり、全国平均以下となっています。
これはアジア系の観光客の消費単価が少ないためで、京都府も平均以下となっています。
4位の愛知県も少し意外ですが、引っ張っているのは名古屋城の人気。
日本人以上に注目され、ヨーロッパなどからの訪日外国人観光客も多く、消費単価も全国7位に位置しています。
その意味では戦略的な成功といえるかもしれません。
2024年訪日外国人宿泊者数増加率(前年比) TOP10
順位 | 都道府県名 | 延べ宿泊者数 | 2023年比 | 2019年比 |
1位 | 愛媛県 | 45万2210人泊 | +122.8% | +109.1% |
2位 | 石川県 | 219万9860人泊 | +114.1% | +123.4% |
3位 | 香川県 | 90万6740人泊 | +103.7% | +17.5% |
4位 | 愛知県 | 390万5130 人泊 | +94.4% | +7.5% |
5位 | 宮崎県 | 21万3080人泊 | +83.0% | -34.7% |
6位 | 静岡県 | 188万5580人泊 | +80.4% | -24.4% |
7位 | 山梨県 | 255万4720 人泊 | +79.5% | +24.3% |
8位 | 岐阜県 | 192万8680 人泊 | +76.0% | +16.2% |
9位 | 鹿児島県 | 62万50 人泊 | +71.5% | -26.2% |
10位 | 鳥取県 | 11万8390人泊 | +66.4% | -35.9% |
2024年、訪日外国人宿泊者数がもっとも増えた県は、超意外な県! TOP10を紹介 | |
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