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名古屋を代表するB級グルメの王者は『鬼まん』

名古屋のB級グルメや、「名古屋めし」がブームをよんでいます。
東京のスーパーでも、(少し首をひねるようなものもありますが)名古屋風を売りにした味噌カツが並ぶようになりました。
そんななかでも、意外に知られていないのが『鬼まん』(鬼まんじゅう)です。
まさに名古屋のB級グルメの「隠れた王者」なのです!

名古屋の究極のスイーツだがね

名古屋周辺だけにあるユニークな和菓子で、東海道や中山道、飯田街道などの旧街道沿いの昔ながらの和菓子屋などで目にします。
昔は公設市場でも必ず目にした庶民派の味ですが、その味やいかに?
こんなに個性派で庶民の味方なのに、どうしてブレイクしないのでしょうか?

具であるさつま芋の角切りが薄力粉(白玉粉をブレンドする場合もある)と砂糖(伝統的なものは黒砂糖)で作った生地に散りばめられた、モチモチとした食感のまんじゅう。
食感だけでいえば、伝統的な(三角形に切られた)ういろうのなかに、蒸したサツマイモが散りばめられたイメージです。
蒸しパン風の『鬼まん』もありますが、伝統的なものは白玉粉を使って、ういろうに似た、モチモチとした食感です。
さつま芋の角切りが見える様子がゴツゴツして鬼の角や鬼の金棒を連想させるのがその名の由来といいます。
いずれにしろきしめんなどの代表される名古屋の粉文化が生んだ、スイーツといえるでしょう。
まさに名古屋の歴史的なスイーツ、おわかりいただけたでしょうか?

うみゃーのは「吾妻屋」

知る人ぞ知る「吾妻屋」の鬼まん。うみゃーよ

写真は、創業は明治時代という老舗の和菓子屋「吾妻屋」(名古屋市南区呼続1-2-40/TEL052-811-1486/10:00~18:00)の『鬼まん』です。
「吾妻屋」のある呼続(よびつぎ)は、旧東海道沿いに位置し、七里の渡し(熱田神宮のある宮から伊勢湾を渡って桑名までを結んだ渡し船)の出航を鳴海宿(なるみじゅく)に呼び継いだことが地名の由来となった歴史ある町です(由来は諸説あります)。
「吾妻屋」も旧東海道沿いの山崎橋のたもとにあります。
明治26年の地図に、山崎川にかかる落合橋から師長橋付近にかけて7ヶ所に水車が記されています。この水車で旧山崎村・戸部村周辺で穫れた小麦を製粉していました。昔はこの地元で産した小麦を使って『鬼まん』を作ったことが容易に想像できます。

まあ、ここまでわかったなら、一回食べてみなかんてー。

掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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