日本最西端の島、沖縄県与那国町のマンホールの絵柄は、日本在来種の馬「与那国馬」、日本最大の蛾「ヨナグニサン」、カジキ、日本最西端の西埼灯台(いりざきとうだい)、海に沈む日本一遅い夕日と盛りだくさん。
与那国島はテレビドラマ『Drコトー診療所』(フジテレビ/平成15年放送/主演・吉岡秀隆)のロケ地にもなった八重山諸島の孤島です。
南洋の孤島は日本最西端!
与那国島は北緯24度27分、東経122度56分、日本最西端の島。与那国島は石垣島からの距離127km、台湾まで111km、面積28.95平方キロメートル。島の全域が与那国町で、島の北部の祖納(そない)、南部の比川(ひかわ)、西部の久部良(くぶら)集落があります。
ちなみに日本本土の最西端は佐世保市の「神崎鼻(こうざきばな)」で北緯33度12分、東経129度33分。なんと、与那国島は7度近くも西に位置しています。
夏至の日没は根室で19時3分、東京19時、与那国島19時40分です。
日本最西端に位置するのは西埼灯台で、最西端の岬には最西端之地碑が建てられています。
日本在来種の馬「与那国馬」を放牧
日本固有の馬(在来馬)は現在、北海道和種馬・道産子(どさんこ/北海道)、木曽馬(きそうま/長野県木曽地域)、御崎馬(みさきうま/宮崎県串間市)、対州馬(たいしゅうば/長崎県対馬市)、野間馬(のまうま/愛媛県今治市)、トカラ馬(とからうま/鹿児島県トカラ列島)、宮古馬(みやこうま/沖縄県宮古市)、与那国馬(よなぐにうま)の8品種です。
外来の馬種と交配することなく日本列島独自の種を維持したポニーです。
与那国馬は体高約110~120cmで、おとなしく、従順で人懐っこい性格。かつては農耕馬として農家で大切に飼育されてきました。
現在では、東牧場、北牧場、南牧場の3つの牧場でほぼ通年、放牧され、海をバックにのんびりと草を食む与那国らしい光景を目にすることができます。
世界最大の蛾はモスラのモデル?
ヨナグニサン(与那国蚕・学名Attacus atlas)は、世界最大の蛾で、沖縄県天然記念物。絶滅を危惧される準絶滅危惧種として『環境省レッドリスト』にも登録されています。
羽を広げると大きなものは30cmにもなり、映画『モスラ』(昭和36年/東映)のモデルともいわれていますが真偽のほどは定かではありません。
でも、ヨナグニサンの大きさを見るとモスラを思い出すというのは確かでしょう。実はモスラが棲息するインファント島(架空の島)は南洋諸島の孤島という設定。とすれば、生育域もピッタリ、ヨナグニサンと一致します。
ヨナグニサンは与那国島の方言名で「アヤミハビル」と呼ばれ、「アヤミ」は模様のある、「ハビル」は蝶の意味をもっています。
500kgものカジキが揚がる!
与那国島の西端に位置する久部良漁港は、毎年1000本のカジキなど、多くの大型回遊魚が水揚げされています。近海でのカジキの漁獲高が日本一。100kgを超えるカジキもたびたび揚がり、夏には体長4m、重さ400kgを超える超巨大カジキが水揚げされることもあるのだとか。
一年を通して国内外から大物を狙う多くのアングラー(魚を釣る人)が訪れる日本屈指の「世界に誇る漁場」になっているのです。カジキの餌になるのは、なんと生きたカツオ! なんと贅沢な漁なんでしょう。
ちなみに、カジキは、マカジキ、クロカジキ、シロカジキ、バショウカジキ、フウライカジキ、メカジキのさまざまな種類があり、与那国島のカジキ漁では、クロカジキ、シロカジキがメイン。500kgというすごい釣果は、このシロカジキでした。
島の料理屋では、刺身、天ぷら、ステーキなどでカジキを味わうことが可能です。
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