2024年2月11日(日)14:00~、福山市の沼名前神社(ぬなくまじんじゃ)で『お弓神事』が執り行なわれます。鞆の祇園さんと呼ばれる沼名前神社。福山市無形文化財に指定される『お弓神事』は、毎年2月の第2日曜に境内社の鞆八幡神社で齋行されています。「鞆八幡の御弓神事」は初春の季語にもなっている伝統行事です。
沼名前神社創建伝承にも関係する「鞆八幡の御弓神事」
神功皇后が「稜威の高鞆」(いづのたかとも:弓を射る時に使った武具の一種)を納めたのが始まりと伝えられる、神社創建の由来にも関わる神事ですが、その後、年頭に1年の悪鬼を射払ってその年の平穏無事を祈る破魔弓の一種の行事に変化したもの。
福山市の無形民俗文化財に指定。
本来は、旧暦1月7日に行なわれる神事ですが、現在では2月の第2日曜に斎行されています。
所役が「申す、申す、お弓を申す」と高唱しながら町内を一巡し14:00頃、神前での祭儀の後、矢場で神事が齋行されます。
当日は、当番町内(旧鞆町内7ヶ町の持ち回り)から選ばれた「大弓主」、「小弓主」と呼ばれる射手2名が、江戸時代の武士の装束でそれぞれ6本、計12本の矢をを射掛けます。
的の裏には甲乙ム(こうおつなし)という文字が。
これは勝負事ではない、神事だということを記したもの。
「ねーろた、ねろた、親弓がねろた」と弓を番えた弓主を後押しする囃子言葉が延べられ、それに合わせて矢を放ちます。
弓主が放った矢を、「矢取り」と呼ばれる2歳〜3歳の幼児がお父さんに手を引かれ、鈴を鳴らしながら回収しますが、その仕草がユーモラスで笑いを誘います。
社伝によれば、神功皇后が西国に向かった際、当地の霊石に大綿津見命(おおわたつみのみこと)を祀り海路の安全を祈願。
帰路、綿津見命の前に「稜威の高鞆」を奉じたと伝えられています。
鎮座地の「鞆町」や「鞆の浦」の鞆はこの高鞆に由来するとも。
沼名前神社『お弓神事』|福山市|2024 | |
開催日時 | 2024年2月11日(日)14:00~ |
所在地 | 広島県福山市鞆町後地1225 |
場所 | 沼名前神社 |
関連HP | 沼名前神社公式ホームページ |
電車・バスで | JR山陽本線福山駅から鞆鉄バスで30分、鞆の浦下車、徒歩10分 |
ドライブで | 山陽自動車道福山東ICから約15km。福山西ICから約20km「 |
問い合わせ | 沼名前神社 TEL:084-982-2050 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
取材・画像協力/広島県
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