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おんべ鯛奉納祭|南知多町・篠島

おんべ鯛奉納祭

毎年10月12日、愛知県南知多町の篠島で『おんべ鯛奉納祭』が行なわれます。三河湾に浮かぶ篠島に伝わる1000年以上も続くといわれる祭り。塩漬けにした御弊鯛(おんべだい)を毎年決まった数だけ神宮(伊勢神宮)に奉納する祭礼です。平成10年から篠島漁港で行なわれ、餅投げなどのイベントも行なわれます。

篠島に1000年以上続く伝統の神事

古来からの作法により整えられたおんべ鯛が(現在、鯛の調製は、篠島漁業協同組合職員の手によって行なわれています)、10月12日7:00に中手島の御贄干鯛調整所(おんにえひだいちょうせいじょ)から篠島漁港まで運ばれ、厳粛な神事の後、「太一御用」の旗や大漁旗を立てた奉納船の船団は8:00頃、伊勢市の神社港(かみやしろこう=宇治山田港)に向けて出航します。

宇治山田港到着後(到着は9:00頃)、干鯛を納めた唐櫃を手にして行列を作り、内宮・宇治橋を渡って五丈殿へと向かいます。

篠島島内では、奉納船出航後、餅投げや抽選会などのイベントが行なわれます。

鯛の塩漬けや加工をする中手島は、現在も神宮の御領地。
中手島で加工される奉献干鯛は、年間で総数508尾にも及びますが、その数、製法は古来と変わることがありません。
鯛は身を開き、調整所の樽で1週間から10日間ほど塩漬けにし、天日で干します(1匹に使われる塩は300gほど)。

神明神社(社殿は伊勢内宮の東宝殿が式年遷宮の際に下賜されたもの)に残る「太一御用」の旗は、神宮より下賜されたものです。

伊勢神宮の神領、御贄所だった篠島

『日本書紀』、『皇太神宮年中行事』によれば、神宮(伊勢神宮)に天照大神(あまてらすおおかみ)を祀った倭姫命(やまとひめのみこと=第11代垂仁天皇の第四皇女)が、神宮の北東(鬼門)にあたる篠島に「荒魂宮」(あらみたまのみや)を祀った際、この地で獲れる鯛をとても気に入り、以降、御贄所(おんにえどころ=神宮に食べ物を奉納するよう定められた場所)となり、神宮に御弊鯛(おんべだい)を奉納することになったと伝わります。
当時、篠島は神宮の神領になっていました(慶長年間になり、尾張藩の領有に)。

現在も、神宮で行われる10月17日の神嘗祭(かんなめさい=五穀豊穣に感謝する神事)と6月・12月の月次祭(つきなみさい)には、篠島から調進される干鯛「御贄鯛(おんべ鯛)」が供えられています。

「篠島の御贄干鯛調製」は、国の無形民俗文化財に指定されています。

おんべ鯛奉納祭|南知多町・篠島
開催日時 毎年10月12日
所在地 愛知県知多郡南知多町篠島
場所 篠島漁港
関連HP 篠島観光協会公式ホームページ
電車・バスで 名鉄河和線河和駅から名鉄海上観光船乗船河和港から30分、または師崎港から高速船7分で、篠島港
ドライブで 南知多道路豊丘ICから約5.6kmで師崎港、高速船7分で篠島港
駐車場 師崎港公共駐車場(193台/有料)を利用
問い合わせ 篠島観光協会 TEL:0569-67-3700
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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