2024年10月13日(日)8:40~16:15、埼玉県秩父市の椋神社で『龍勢祭』(りゅうせいまつり)が開催。『延喜式神名帳』にも記載される椋神社例大祭で龍勢を奉納。龍勢は、「農民ロケット」ともいわれ、火薬推進ロケットの元祖。口径10cmほどの火薬筒を長さ15mほどの青竹にしばりつけたもの。点火すると高度300mに上昇!
15分間隔で30本の龍勢が奉納
龍勢(りゅうせい)は、戦国時代に狼煙(のろし)を応用して農民が打ち上げたのが始まりともいわれる、「農民ロケット」。
「秩父吉田の龍勢」として国の重要無形民俗文化財に指定されています。
伝統を受け継ぐ27流派により、8:40〜16:15の間、15分間隔で28本の龍勢が奉納され、打ち上げ次第終了となります(11:00〜11:50は椋神社祭典で打ち上げがありません、終了予定は16:15)。
上空に舞い上がり昇天する姿が龍に似ていることが、「龍勢」という名の由来。
伝統を受け継ぐ27流派は、流派によって火薬の調合が違い、秘伝となっています。
秩父みどりが丘工業団地に臨時駐車場を用意。
秩父みどりが丘工業団地〜龍勢会館に無料シャトルバス、西武秩父駅〜龍勢会館、皆野駅〜龍勢会館に臨時バス運転。
有料桟敷席は例年9月上旬から販売されます。
打ち上げ会場に近い「道の駅龍勢会館」には、実物の龍勢の展示をはじめ、150インチ大型スクリーンによる『龍勢祭』の映画上映、龍勢製造工程の解説ビデオ上映、発射の瞬間を音と光で再現する実物大のやぐら展示などもあるのでお見逃しなく。
「農民ロケット」「戦国ロケット」龍勢とは!?
龍勢(りゅうせい)とは筒に黒色火薬を詰め、竹竿を結んだ花火で、滋賀県では流星と呼んでいます。
原理的にはロケットの原型ともいえるため、「農民ロケット」、「戦国ロケット」とも呼ばれています。
戦国時代の狼煙(のろし)がルーツだと推測でき、家康が隠居生活を送った駿河に2ヶ所残されています(江戸時代に火薬の製造は三河などに限定されていました)。
現存する龍勢(流星)は、吉田龍勢保存会の『龍勢祭』のほかに、『草薙大龍勢』(静岡県の無形民俗文化財/静岡県静岡市清水区草薙)、『朝比奈大龍勢』(静岡県の無形民俗文化財/静岡県藤枝市岡部町)があり、かつては甲賀忍者の伝統を受け継いだ『瀬古の流星』(滋賀県甲賀市甲南町竜法師瀬古)もありましたが(昭和51年復活させたもの)、残念ながら平成28年に廃絶しています。
滋賀県米原市に伝承される『米原流星』は、関ケ原の戦いで、西軍の石田三成軍が佐和山城にいる味方へ戦況を伝えるために使用したとも伝承されますが、現在ではイベント時に打ち上げられるだけになっています。
「日本には伝統的な手作りロケットを作り続けてきた地域が幾つかあります。その中で、燃料となる黒色火薬の調合まで専門業者に頼らず、全てを自分たちの手で作り続けてきたのは秩父吉田の龍勢だけ」とのことで、国の重要無形民俗文化財にも選定されています。
龍勢祭|秩父市|2024 | |
開催日時 | 2024年10月13日(日)8:40~16:15/毎年10月第2日曜 |
所在地 | 埼玉県秩父市下吉田7377 |
場所 | 椋神社 |
関連HP | 吉田龍勢保存会公式ホームページ |
電車・バスで | 西武秩父駅、または、皆野駅から臨時バス龍勢会館行きで終点下車、徒歩10分 |
ドライブで | 皆野寄居有料道路皆野大塚ICから約5kmで秩父みどりが丘工業団地 |
駐車場 | 臨時駐車場(秩父みどりが丘工業団地、無料シャトルバス運行)を利用 |
問い合わせ | 龍勢祭大祭本部 TEL:0494-77-1111 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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