南伊豆の秘境的な海岸、田牛浜(とうじはま)には龍宮窟と呼ばれる不思議な二穴洞窟があります。
その洞窟の北側に隣接するのが、こちらも不思議な「サンドスキー場」。
風で運ばれた砂が堆積して誕生!
「サンドスキー場」とは、雪の代わりに砂でスキーを楽しむ場所。
本来のスキーのようにスキー板を履くことはできませんが、近くの民宿でそりを借りれば、かなり雪に近いイメージで「滑り」を楽しむことができるのです。
こんな不思議な場所が誕生したのは、強い風によって砂(貝殻のかけらや石英や軽石の粒なども)が吹き寄せられ、年月をかけて積みあがったため。
つまりは、天然のサンドスキー場というわけなのです。
このサンドスキー場、どんどん巨大になっているのかと思えば、「大きさはさほど変わっていない」(地元民宿のご主人の話)のだとか。
砂の丘が高くなってくると、砂粒は斜面に留まる限界を超え、転がって落下します。
この転がりはじめる角度(斜面の傾斜)を「安息角」(積み上げたときに自発的に崩れることなく安定を保つ斜面の最大角度=滑り出さない限界の角度を表す工学用語)と呼びますが、サンドスキー場の砂の堆積は、「安息角よりも急角度になることはできない」ため、田牛では常に30度ほどで一定になっています。
実はこの角度、粒子が細かいほど緩やかになるので、海岸部ではせいぜい30度というワケなのです。
「強風が作りだす天然のサンドスキー場」(Natural Sand Ski Ground created by Wind Action)として伊豆半島ジオパークのジオスポット(吉佐美・田牛ジオサイト)にもなっています。
近くには伊豆石を切出した石丁場跡も残されていますので、お見逃しなく。
また、サンドスキー場周辺は、田牛ハマオモトというハマユウの自生地になっており、ちょうど海水浴シーズンの7月下旬〜8月中旬に花の見頃を迎えます。
サンドスキー場 | |
名称 | サンドスキー場/さんどすきーじょう |
住所 | 静岡県下田市田牛 |
電車・バスで | 伊豆急行線伊豆急下田駅から東海バス田牛行きで18分、前の浜下車 |
ドライブで | 西湘バイパス石橋ICから約97km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | 下田市観光協会 TEL:0558-22-1531/FAX:0558-22-1533 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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