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芝大神宮

芝大神宮

東京都港区芝大門1丁目、東京十社のひとつに数えられる古社が、芝大神宮(しばだいじんぐう)。神宮(伊勢神宮)の御厨(みくりや=神饌を調進するための神領)のひとつ、飯倉御厨に勧請された神明宮がルーツとされ、明治維新後に芝大神宮と改称されています。

徳川家康も尊崇した「関東のお伊勢様」

歌川広重『東都名所』芝神明増上寺全図

社伝によると平安時代の寛弘2年(1005年)の創建という古社。
鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡』の元暦元年(1184年)の項に、「伊勢皇太神宮御厨壱処在武蔵国飯倉」と記され、鎌倉時代編纂開始の伊勢神宮の領地の諸国一覧表『神鳳鈔』(じんぽうしょう)にも飯倉御厨と記されることから、豊島郡日比谷郷飯倉庄に、神宮の分霊を勧請したのが芝大神宮の始まりと推測できます。

明治初年まで飯倉神明宮、芝神明社とも称していたことから、まさに飯倉の神明宮だったことがわかります。

戦国時代には太田道灌、北条氏直らの尊崇を受け、徳川家康も江戸入封にあたり、芝大神宮に参拝しています。
さらに関ヶ原の戦いに際しては出陣の際に社参し、戦勝を祈願。
大坂の陣では、徳川方の戦勝を祈願して、徳川秀忠の正室・江(ごう)の代参として春日局が祈願に訪れています。

もともとは、飯倉山(現・芝公園)に鎮座していましたが、慶長3年(1598年)、増上寺が当神社の飯倉山(芝公園)へ移転することとなったため、現社地に遷座しています。

江戸時代に『おかげ参り』として伊勢参宮が空前のブームとなると、伊勢への旅の代わりに「関東のお伊勢様」を参拝する人が増え、大いに賑わいを見せました。

往時の社殿は空襲で焼失し、現在の社殿は戦後の再建です。

芝大神宮例祭(だらだら祭り)は、9月16日で、神輿渡御が行なわれます。
授与品も強運守、金融蓄財守など種類豊富。
おみくじの「恋昇鯉」も人気です。

ちなみに東京十社めぐりとは、芝大神宮のほか、品川神社、赤坂氷川神社、日枝神社、白山神社、王子神社、根津神社、神田神社(神田明神)、亀戸天神社、富岡八幡宮の10社です。

おみくじの「恋昇鯉」
歌川広重『江戸高名会亭尽 芝神明社内』
芝大神宮
名称 芝大神宮/しばだいじんぐう
所在地 東京都港区芝大門1-12-7
関連HP 芝大神宮公式ホームページ
電車・バスで 都営地下鉄大門駅から徒歩1分、JR浜松町、都営地下鉄御成門から徒歩5分
駐車場 20台/無料
問い合わせ 芝大神宮 TEL:03-3431-4802/FAX:03-3431-0793
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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