関東風、関西風でもっとも評価が分かれるのが、鰻。
「せっかくの鰻を蒸して脂をとって不味くするなんて愚の骨頂!」と西軍が唱えれば、
「甘辛いし、焦げっぽいし、品がないにもほどがある」と東軍が応戦します。
腹から開いて蒸さずに焼く=関西風と、背開きにして白焼きした後、蒸して再び焼く=関東風の両方が味わえるのが浜松界隈です。
今回紹介する「うな茂」は、関西風の店。
地元の人がイチオシの関西風の店
脂の乗ったパリッとした香ばしさを求めるなら、断然、関西風です。
しかも、この「うな茂」は、鰻にうるさい地元の人も足繁く通う店。
「観光客の多い店は、値段が高くて小さい鰻。この店は地元の人が多いからその点も良心的」
と、この店を一押しする浜松在住のグルメ、舩越安男さん。
駅から少し離れていますが、鰻好きなら一度は訪れる価値のある名店です。
本来、鰻を蒸すのは、鰻の泥臭さを落とすためともいわれています。
活鰻を使う「うな茂」では、当たり前のように清水に何日もさらして臭みを取り去ります。
「注文を受けてから捌くので少しお待ちいただくことがあります。しかし、新鮮な鰻を焼かないと鰻に雑味が交じります」
とのこと。
焼き、タレとこだわりが尋常じゃないぞ!
「鰻の旨さは焼き加減で決まる」と断言する主人だから、焼きに対するこだわりもすごい。
「焼きが浅いと中まで脂がまわらず、深みのない味に。かといって焦がしてもダメ!」
絶妙な焼き加減が、カリカリの食感とジューシーな脂のバランスを生み出すのだという。
これぞ、関西風ならではのこだわり!
しかも、この店、なんと、鰻にかけるタレとご飯にかけるタレを分けているのです。
「鰻は関東風だ!」と断言する皆さん、ぜひ一度この店に足をお運び下さい。
「関西風もスゴい!」と頷いていただけることでしょう。
うな茂【閉店しました】 | |
店名 | うな茂/うなしげ |
住所 | 静岡県浜松市中区葵西5-6-36 |
電車・バスで | JR浜松駅から遠鉄バス気賀・三ヶ日行きで40分、姫街道車庫下車、徒歩1分 |
ドライブで | 東名高速道路浜松西ICから5分 |
駐車場 | 11台/無料 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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