近年、考古学は新たな発見などもあって大きな変化、進展を遂げていますが、従来、日本三大遺跡とされてきたのが、長野県にある縄文遺跡の尖石遺跡、平出遺跡、そして静岡県の弥生時代の遺跡である登呂遺跡です。尖石遺跡と登呂遺跡は国の特別史跡に指定されています。
尖石遺跡|長野県茅野市
所在地:長野県茅野市豊平
時代:縄文時代中期の集落遺跡(4000年~5000年前)
史跡指定:国の特別史跡(昭和27年、縄文遺跡として初の指定)
「高原地における石器時代の聚落(しゅうらく)地を示すものとして、学術上の価値が特に深い」
内容:明治24年、『東京人類学会雑誌』誌上で初めて尖石遺跡(当時は広見の遺跡と呼ばれていました)が紹介され、日本で最初に「縄文のムラ」の存在が確認された地となっています
八ヶ岳山麓、標高1050m〜1070mほどの高原地帯(尖石遺跡と隣接する与助尾根遺跡、与助尾根南遺跡)からは、縄文時代中期の竪穴住居が200軒余り発見されています
ビジターセンター:茅野市尖石縄文考古館
備考:茅野市尖石縄文考古館の北側にある与助尾根遺跡には縄文のムラを再現、縄文時代のイメージをつかむことができます
茅野市尖石縄文考古館では、中ッ原遺跡出土の国宝土偶「仮面の女神」、棚畑遺跡出土の国宝土偶「縄文のビーナス」も展示
平出遺跡|長野県塩尻市
所在地:長野県塩尻市宗賀1011-3
時代:縄文時代から平安時代にかけての集落跡(中心となるのは縄文時代中期)
最も栄えたのは116軒の住居が出土した縄文時代中期(4500年前~5500年前)
史跡指定:国の史跡
内容:JR中央本線・塩尻駅から南西2km、ぶどう畑が一面に広がる桔梗ヶ原にある遺跡で、渋川沿い東西1km、南北300mにわたって帯状に展開
平出遺跡公園として整備される遺跡は、古代の農村(平安時代)、縄文廃絶集落、縄文の村、古代の農村(古墳時代)、古代の作物栽培に分かれています
ビジターセンター:平出遺跡公園ガイダンス棟、平出博物館
備考:古墳時代の遺構、平安時代の遺構も出土
登呂遺跡|静岡県静岡市
所在地:静岡県静岡市駿河区登呂5-10-5
時代:弥生時代の集落・水田遺跡
史跡指定:国の特別史跡
内容:ひとつの集落がほぼ完全なかたちで残る貴重な遺跡
「登呂公園」(「日本の歴史公園100選」にも選定)として整備された園内には、竪穴式住居や高床式倉庫が復元され、当時(弥生時代後期=1世紀頃)の村の様子を伝えています
ビジターセンター:静岡市立登呂博物館
備考:登呂遺跡出土品(考古資料)775点は国の重要文化財に指定
日本三大遺跡とは!? | |
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