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道後温泉本館

道後温泉本館

愛媛県松山市の道後温泉は、『日本書紀』にも登場するわが国最古ともいわれる温泉地。和風木造3階建ての道後温泉本館は、道後温泉の共同浴場で、明治27年に神の湯を竣工、明治32年に霊の湯(たまのゆ)と又新殿(ゆうしんでん)が増築され、国の重要文化財に指定されているレトロな温泉入浴施設です。夏目漱石の『坊っちゃん』にも登場。

経済産業省の「近代化産業遺産」にも認定されるレトロな共同湯

神の湯
霊の湯

「日本三古湯」のひとつ、道後温泉の中心にある温泉共同浴場で愛称は「坊っちゃんの湯」。
共同湯としては、まさに西の横綱。
経済産業省の「近代化産業遺産」(近代化産業遺産群 続33)の「社寺参詣や温泉観光・海水浴に端を発する大衆観光旅行の歩みを物語る近代化産業遺産群」として、四国では金刀比羅宮参詣等関連遺産・高松琴平電気鉄道と並んで、認定されています。

泉質は、硫黄分を少し含むアルカリ性単純泉。
源泉温度は42度(20度〜55度の18本の源泉をブレンド)で、加温、加水なく源泉かけ流しで各湯船に注がれています(塩素系薬剤による消毒が行なわれています)。
しかも道後温泉本館では、毎日の換水と清掃が行なわれているので、気持ちよく入浴ができます。
これは、飛鳥乃湯泉、椿の湯も同様です。

皇族専用の湯殿「又新殿」と「坊っちゃんの間」は、見学可能

又新殿
坊っちゃんの間

皇族専用浴室の「又新殿」と、3階奥の漱石を偲んでつくられたという個室の「坊っちゃんの間」が見学可能。
屋上の振鷺閣(しんろかく)は朝・昼・夕の1日3回「刻(とき)太鼓」を打ち鳴らし環境省の「日本の音風景100選」にも選定されています。

NHKのスペシャルドラマ『坂の上の雲』では夏目漱石(小澤征悦)が入浴するシーン、フジテレビのドラマ『坊っちゃん』(主演:二宮和也)など日本のテレビドラマはもちろん、最近では台湾など海外ドラマのロケ地になっています。

道後温泉本館には、1階に「霊の湯」と「神の湯」の2つの浴室があり、「霊の湯 三階個室」、「霊の湯 二階席」、「神の湯 二階席」、「神の湯 階下」という4つの入浴コースがあるので、まずはどこに入るのかを決める必要があります。

一般的な共同湯としての温泉入浴なら「神の湯階下」。
そのほかは、浴衣、茶菓のサービス付きで、霊の湯ならさらに貸タオル付き。
コースが決まったら、玄関口にある札場で入浴券を購入します。

入口のレトロな下駄箱
神の湯2階席
2019年1月15日から保存修理工事始まる!
2019年1月15日から大規模な保存修理工事が予定されています。
1月15日からは、休憩室などがある2階以上は休館し、1階神の湯で営業しながら、工事に着手。
1階の霊の湯は休業となるので注意が必要です。
和風建築に潜む、文明開化のかおり
明治27年築の神の湯本館棟、明治32年築の又新殿・霊の湯棟は、城大工の10代目、坂本又八郎の設計。
玄関部分(玄関棟)と南棟は大正13年の建築です。
一見すると純和風な感じですが、屋根にのる塔屋(とうや)、窓のギヤマンなど実は随所に洋風の要素が盛り込まれています。
実は、急進的な文明開化政策で、山梨県内の洋風建築の建設(藤村式建築)に熱心だった県令(当初は権令)・藤村紫朗が、明治20年、大工を引き連れて愛媛県知事に転任し、愛媛県内の洋風建築を推進。
道後温泉もその影響を受けたと推測できるのです。
道後温泉本館
名称 道後温泉本館/どうごおんせんほんかん
所在地 愛媛県松山市道後湯之町5-6
関連HP 道後温泉公式ホームページ
電車・バスで 伊予鉄道城南線後温泉駅から徒歩5分
ドライブで 松山自動車道松山ICから約7km
駐車場 道後温泉駐車場(100台/有料、道後温泉本館、椿の湯、飛鳥乃湯泉に入浴の場合は駐車券を認証機に通し1時間無料に)、道後温泉祝谷東町駐車場(48台/1時間まで無料、以降有料)、道後温泉観光臨時駐車場(180台/無料)
問い合わせ 道後温泉事務所 TEL:089-921-5141
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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