愛知県蒲郡市の蒲郡沖に浮かぶ竹島に鎮座する古社が八百富神社(やおとみじんじゃ)。平安時代末期の養和元年(1181年)、三河国国司・藤原俊成が、琵琶湖の竹生島(神仏習合時代の宝厳寺)から弁才天を勧請して創建。竹島全域が神域で、緑豊かな島は竹島八百富神社社叢として国の天然記念物に指定されています。
竹島全島が神域で高台に社殿が
祭神は市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)で、開運、安産、縁結びにご利益があるとされています。
藤原俊成は、『千載和歌集』の撰者で、藤原俊成が三河国司に任じられていたのは久安元年末(1145年)〜久安5年春(1149年)。
社伝などによる創建年は養和元年(1181年)なのでズレが生じてしまうため、創建はそれ以前か、その娘・菊姫の創建なのかもしれません(蒲郡にある大宮神社は菊姫創建)。
一時は高波で失われたため、三河国国府のあった国府村(現・豊川市)に遷座していましたが、享保10年(1725年)、竹島に戻っています。
社殿はタブノキなど暖帯林がうっそうと茂る島の高台に鎮座しています。
陸側の竹島橋のたもとの竹島園地には藤原俊成卿像が立っていますが、鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡』(元暦二年二月十九日条)に「当庄は、開発領主散位俊成が熊野山に寄進したことから始まり」と記され、竹谷・蒲形荘(現・蒲郡市)の開発領主として「散位俊成」の名があることから、平安時代末期に蒲郡を開発した恩人ということがわかります。
名称 | 八百富神社/やおとみじんじゃ |
所在地 | 愛知県蒲郡市竹島町3-15 |
関連HP | 八百富神社公式ホームページ |
電車・バスで | JR・名鉄蒲郡駅から徒歩15分 |
ドライブで | 東名高速道路音羽蒲郡ICから約10km |
駐車場 | 竹島有料駐車場(214台/平日は無料、土・日曜、祝日、GWは有料) |
問い合わせ | TEL:0533-68-3700/FAX:0533-68-3775 |
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