愛知県知立市にある全1959戸の団地(集団住宅)が、知立団地(ちりゅうだんち)。日本住宅公団が造成し、昭和41年11月に入居が開始された歴史ある団地で、現在は後継のUR都市機構が管理し、6000人以上が暮らしています。周辺の自動車工場などに務める人も多く、その多国籍化、さらには住民の高齢化などが話題となることも。
高度成長時代に名古屋近郊に誕生した大団地の代表格
高度成長時代の住宅不足の解消を目的に、昭和40年〜昭和45年、名古屋近郊40km圏に造成された306団地(日本住宅公団などの公共団地157、民間団地149)のなかでも最大規模のもの。
知立団地は、計画戸数2651戸という大団地で、まさにニュータウンと呼べる存在。
知立団地の誕生によって、碧海郡知立町は人口も急増し、昭和45年12月1日に市制を敷いています(碧海郡が消滅)。
知立団地が誕生した背景には高度成長に伴って、昭和40年代の名古屋圏の住宅不足があります。
当時、近郊で空き地のあった名古屋市緑区(昭和39年に竣工の鳴子団地が有名、現在再生事業を実施)や、知立町(知立団地)、瀬戸市(菱野団地)、名古屋市東部(猪子石団地、愛知県営平針住宅、愛知県営野並住宅)など団地建設ラッシュが始まりました。
知立は、鳴海同様に東海道の宿場町(東海道五十三次の39番目の宿場、池鯉鮒宿・ちりゅうじゅく)で、旧東海道沿いの宿場町を外れた周辺の丘陵地にはまだまだ緑が広がっており、その丘陵を拓いて、団地を建設したのです。
知立団地の間取りは、2DK、3K、3DKのファミリー向けの住宅が中心。
住民の多国籍化も進み、その結果、「周辺には異国情緒あふれる店舗も多数あり、多様な文化や価値観を身近に感じられます」(UR都市機構)。
ということで人気もあり、一部住戸を除き、原則として抽選募集となっています。
最寄り駅は特急停車駅の知立駅ではなく、名鉄名古屋本線・牛田駅で、牛田駅までは徒歩11分~20分の距離があります(牛田駅から知立駅までは1駅、普通電車で2分)。
知立駅から名鉄名古屋駅までは特急で21分、東岡崎駅へは特急で10分なので、通勤通学にも非常に便利な場所なのです。
知立団地 | |
名称 | 知立団地/ちりゅうだんち |
所在地 | 愛知県知立市昭和 |
電車・バスで | 名鉄牛田駅から徒歩11〜20分 |
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