市販の入浴剤で「炭酸ガスが温浴効果を高めて血行を促進、疲労・肩こり・腰痛・冷え症に効く」とPRするのが花王のバブ。実は自然界にも天然のブクブク温泉、「天然炭酸泉」が存在しますが、その数は、数ある温泉(源泉)のわずかに0.6%。しかも冷泉も多いので、これから夏場には大注目の泉質です。
炭酸泉は加熱で成分が失われる可能性も
温泉法では、温泉1リットルに炭酸ガス(二酸化炭素)が0.25g溶けたもの、つまりは250ppmが炭酸泉と定義されています。
この250ppmは、実は市販の入浴剤の10倍くらいの濃度がありますが、なかには1000ppm超え、つまりは温泉1リットルあたりに炭酸ガスが1g溶けているという「高濃度炭酸泉」もありますが、さらに貴重な存在です。
市販の入浴剤のなかには「高濃度炭酸泉」と銘打ったものもありますが、この1000ppmではなく、あくまで通常の入浴剤に比べれば、高濃度というだけ。
実際に、炭酸ガス成分の多い「天然炭酸泉」に入浴すると、腕などに気泡がまとわりつくので、そのパワーがよくわかります。
注意したいのは、旅館、温泉施設の湯船によっては循環、あるいは加水で温泉を使っている場合があり、炭酸ガスの濃度が表示ほどではない場合もあります。
「天然炭酸泉」の入浴は、源泉かけ流しでないと、パワーも軽減してしまいます。
ラムネ湯などという名称が付いているのは、まさに二酸化炭素の含有量が多く、シュワシュワ感や味がラムネに似ているからの名前。
もうひとつの注意点は、放射能泉と同様に、30度以上の高温になると炭酸ガス(二酸化炭素)が抜けてしまうこと。
源泉が冷泉で、沸かしている「沸かし湯」の場合もありますが、その場合でも源泉に比べると温泉効果はパワーダウンするので、「源泉浴槽」を探して入浴することが大切です。
そのため、温泉ツウは、「夏場こそ炭酸泉」というのは、まさに源泉に浸かるためです。
全国の温泉のなかで、わずか0.6%! 夏場こそ希少な「天然炭酸泉」に入浴を!? | |
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