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大黒山展望台

大黒山展望台

千葉県安房郡鋸南町勝山、石橋山の合戦で安房に逃れた源頼朝が、真鶴半島から上陸したのが、勝山海岸。磯や入江が入り組んだ変化に富んだ海岸だ。その勝山海岸の南、標高75mの小高い丘の上にあるのが大黒山展望台。かなり急な道を10分ほど歩いて登るしかありませんが、天守閣を模した展望台からの眺めは抜群。

天守をかたどった穴場の展望地

大黒山展望台からは眼下に安房勝山市街(北)と勝山漁港(南)。
沖に浮かぶ周囲1.5kmの無人島・浮島、浦賀水道や対岸の三浦半島を望み、天気のいい日は南アルプスや富士山まで眺望することができます。

展望台は天守閣風ですが、実は勝山城(中世の城なので天守はなく、櫓程度の建物が建っていたと推測できます)は勝山漁港の南側の八幡山山上にありました。
勝山漁港あたりは弘治2年(1556年)には、里見義堯(さとみよしたか)が北条水軍と戦い、勝利した里見水軍の拠点(里見家配下の正木家が領有)でした。

大黒山の東麓には、江戸時代には勝山陣屋が築かれ、大黒山の登山口である南麓には、足利義持開山と伝わる長谷寺、法福寺、大智庵寺、江戸時代の初期に後水尾帝の勅命で創建の淨蓮寺などがあり寺町を形成しています。

江戸時代の初め、紀州太地の捕鯨船が勝山に漂着。
勝山に捕鯨が伝わり、醍醐新兵衛定明(だいごしんべえさだあき)が50隻もの捕鯨船団を組んで、「突組」を構成。
これが東日本の捕鯨の事始めといわれています。
大黒山登山口近くには醍醐新兵衛定明の墓と蜀山人(しょくさんじん)の狂歌が刻まれた石碑も立っているのでお見逃しなく。
寺町の形成も捕鯨の繁栄と密接に関係しています。
大黒山も捕鯨の際の魚見台(山頂の巨岩)で、鯨の位置を確認して信号旗で捕鯨船に連絡したのだと伝えられています。

大黒山展望台
名称 大黒山展望台/だいこくやまてんぼうだい
所在地 千葉県安房郡鋸南町勝山
関連HP 鋸南町公式ホームページ
電車・バスで JR安房勝山駅から徒歩10分
ドライブで 富津館山道路鋸南富山ICから約2.5km
駐車場 勝山漁港(70台/無料)
問い合わせ 鋸南町まちづくり推進室 TEL:0470-55-1560/FAX:0470-55-0421
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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