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伊勢エビの生産高、ダントツは南房総! どこで味わうのが正解!?

伊勢エビ

伊勢エビという名前から、三重県の伊勢地方のイメージ、あるいは伊豆の特産というイメージがありますが、生産高はダントツは千葉県。2021年のデータでは、千葉県が221tで、以下、三重県(176t)、和歌山県(133t)、徳島県(105t)、静岡県(85t)と続いています。ではどこで味わうのが正解なのでしょう?

狙い目は大原漁港で揚がる「伊勢海美」

大原漁港にズラリと並ぶ「房州えび」

静岡県では毎年9月中旬に伊勢エビ漁が解禁し、南伊豆では『伊勢えび祭』も行なわれますが、実は伊豆には宿泊施設が多く、観光客も多いため、時期によっては需要と供給のバランスがとれないこともあるのだとか。
つまりは、地元産以外の伊勢エビを使って窮地を脱するというわけです。

それに対して南房総の「房州えび」は、需要と供給のバランスがとれ、地元の需要よりも東京の市場に出荷するほうが多いというような供給地。
しかも千葉県は日本でも最も早く伊勢エビ漁が解禁するエリアで、毎年8月1日には解禁になります。
解禁して数日はご祝儀相場で値段が高くなりますが、数日後に落ち着くので、お盆過ぎから南房総では伊勢エビ料理を味わうことができるのです。

千葉県水産課によれば、千葉県内の伊勢エビは、南房総市、鴨川市、勝浦市、御宿町、いすみ市が主な産地で、生息に適した岩礁帯が沿岸に広がり、餌となる貝なども豊富にあるため、「房州えび」の評価は高いのだとか。

「ぷりぷりとした弾力と凝縮した甘みが特徴」というブランドエビの「房州えび」ですが、食通が注目するのは、いすみ市の大原漁港などで水揚げされる外房の伊勢エビ。
寒流(親潮)と暖流(黒潮)の交り合う良好な漁場で、「身が締り、色、艶、大きさどれをとっても天下一品」(いすみ市商工会)というのがその理由。
実は、「千葉ブランド水産物」にわざわざ「外房イセエビ」が認定されているほどなのです。
さらに、いすみ市沖の太東崎器械根で漁獲される伊勢エビ(器械根イセエビ)に限っては、「伊勢海美」のブランド名称が付けられて販売されているのです。

月に4日ほど「大原漁港 港の朝市」が開催されますが、この朝市だけで年間2tもの伊勢エビが販売されています。
「漁協直営食堂 いさばや」なら、「伊勢海美」を味わうこともできます。
値段的には高級牛肉と同じ程度、通常なら100g1200円くらいです(漁の関係もあるので伊勢エビ入荷に関しては事前に問い合わせを)。

いすみ市では、大原漁港の港仲買人直営店「割烹かねなか」が、伊勢海老と地魚料理の専門店。
大原漁港で揚がった地魚刺身盛り合せに伊勢エビをプラスして味わうこともできます。
伊勢エビ定食、伊勢エビ寿司定食などもあって目移りは確実です。

ちなみに、伊勢エビの本場、三重県の神島では伝統漁業として、タコツボ漁が行なわれており、質のよい真蛸が取れるとされています。
伊勢エビを食べて育つ神島のタコは旨味があるとされていますが、実は同じように太東・大原産真蛸も「外房イセエビ」とともに「千葉ブランド水産物」に認定。
「伊勢エビが美味しい場所ではタコも!」というセオリーをお忘れなく。

伊勢エビの生産高、ダントツは南房総! どこで味わうのが正解!?
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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