かつて日本各地に回転展望塔や、回転展望レストランが築かれた時代がありましたが、多くは老朽化して、姿を消しています。日本唯一の「回転展望フレンチレストラン」として今も残るのは、以外にも古都・京都の「リーガロイヤルホテル京都」最上階に!
通常はコース料理にあわせて、1時間30分で一周
「リーガロイヤルホテル京都」の最上階(14階)、地上39mに設けられたフランス料理店が「フレンチダイニング トップ オブ キョウト」。
もともと「リーガロイヤルホテル京都」は、昭和44年11月1日に開業した「京都グランドホテル」が前身。
東山、そして京都市街を一望にする回転展望レストランは、「京都グランドホテル」の誇る人気施設として、創業時から備え付けられていおり、令和6年11月で55周年を迎えています。
京都は景観保護の観点から平成19年9月に『京(みやこ)の景観ガイドライン』で「新景観政策」を定め、建物の高さ制限を設けているため(京都の都心部においては45mから31m、31mから15mに変更)、周囲にも高層建築はできていません。
「フレンチダイニング トップ オブ キョウト」は、まさに「トップ オブ キョウト」で、しかも全席が窓側!
360度広がる古都の街並みや夜景は、回転していくのでハズレ席もありません。
「17時のご来店で全席窓際のお席から黄昏時の美しいグラデーションを御覧いただけます」とのことで、京都に行く機会があったなら、ぜひトワイライトの京都体験を。
手頃なランチは、「マネージュ」で6578円、祝いの席用の「アニバーサリーランチ」でも8096円と場所と内容を考えると、非常にお得。
ディナーコースで、モチーフ1万3409円〜。
子供用のメニューも充実しているので、ファミリーでの思い出作りにも最適です。
宿泊して朝食に利用する手もあり、朝食は大人子供ともに、4301円。
内容を考えると、十分に価値があります。
『大阪万博』前年に、開催機運を盛り上げるために誕生!
直径20mのドーナツ状のフロアは、一周するのに1時間30分(京都五山の送り火の時は30分で一周)。
のんびりとコース料理を味わうにはちょうどいい時間に設計されていて、心憎い限り。
各テーブルには名所の方角を示したイラストマップが置かれ、世界遺産の社寺などを眺めるランチタイムの利用も旅行者ならおすすめできます。
完成した昭和44年は、『日本万国博覧会』(『大阪万博』)の直前。
「京都グランドホテル」が回転展望レストランを設けたのは、万博に向けて機運を盛り上げる役割を狙った部分もあったのだとか。
3基のモーターで床面を回していますが、今後ネックになるのは保守点検。
テーブルのスープを揺らさないためには、歯車にコンマ1mm単位の精度が要求されるとのことで、整備もままなりません。
年に3回の定期点検を行なっているとのことですが、通常の運用時でもスタッフは、耳を澄ませ、いち早く異常を感じ取ろうとしているのです。
回転レストランは存在自体が、すでに文化財的ということに。
今後、新たに京都に展望レストランが誕生する可能性はなく、しかも回転展望レストランの可能性はありません。
日本に1ヶ所だけの「回転展望フレンチレストラン」、ぜひとも一度、体験を。
前回の『大阪万博』のときには、憧れるだけの高嶺の花でしたが、いまでは庶民もなんとか手が届く存在に。
思い出作りに、ぜひ京都の街を眺めながら、ひとまわり。
【昭和レトロの旅】日本唯一の「回転展望フレンチレストラン」は京都に! | |
所在地 | 京都市下京区東堀川通り塩小路下ル松明町1リーガロイヤルホテル京都14階 |
場所 | フレンチダイニング トップ オブ キョウト |
関連HP | リーガロイヤルホテル京都公式ホームページ |
電車・バスで | JR京都駅から徒歩5分 |
ドライブで | 名神高速道路京都南ICから約3.5km |
駐車場 | 117台/有料 |
問い合わせ | リーガロイヤルホテル京都 TEL:075-341-1121/FAX:075-341-3073 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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