宋から帰国した禅宗の始祖、栄西(えいさい)が源頼朝に寺地を賜り建久6年(1195年)に開山した福岡市博多区にある臨済宗妙心寺派の寺が安国山聖福寺(しょうふくじ)。博多居住の宋人の百堂跡に創建された日本最初の本格的な禅寺。境内には山門、仏殿、本殿、鐘楼があって、禅寺の羅漢配置をよくとどめ、国の史跡に指定されています。
静かなたたずまいを見せる日本最初の禅寺
臨済宗の開祖として知られる栄西は、南宋からの帰国後、建久5年(1194年)、感応寺(出水市)を建立。
さらに建久6年(1195年) 博多に聖福寺を建立し、日本最初の禅道場としたのです。
山門の扁額「扶桑最初禅窟」(ふそうさいしょぜんくつ)は元久元年(1204年)に後鳥羽上皇から贈られたもので、上皇の筆。
往時には塔頭(たっちゅう=支院)38院を数え寺内町(関内と称した)を形成して繁栄しましたが今残る塔頭は6院。
栄西が京都に建仁寺を開山した後には臨済宗建仁寺派でしたが、筑前福岡藩初代藩主となった黒田長政の命で妙心寺派に変わっています。
室町時代には臨済宗天下十刹の第三位に数えられる名刹でした。
戦国時代に荒廃しますが、天正15年(1587年)、豊臣秀吉による「太閤町割」により寺域も方八町から方四町に狭められています。
絹本著色大鑑禅師像など多数の国の重要文化財を所蔵し、文化・文政期の住職だった仙厓(せんがい)和尚はユニークで含蓄に富んだ書画によって教えた説いた名僧として有名。
ちなみに基本的に拝観は不可で、心静かに境内を散策することのみが許されています。
写経は年中無休で受付。
聖福寺 | |
名称 | 聖福寺/しょうふくじ |
所在地 | 福岡県福岡市博多区御供所町6-1 |
関連HP | 聖福寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR博多駅から徒歩10分 |
ドライブで | 福岡都市高速千代ランプから約2km |
駐車場 | 50台/無料 |
問い合わせ | 聖福寺 TEL:092-291-0775/FAX:092-291-0758 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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