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謝国明の墓

謝国明の墓

福岡県福岡市博多区、博多駅近くにあるのが、鎌倉時代に貿易商として活躍した謝国明の墓。謝国明は、いわゆる「博多綱首」(はかたごうしゅ)と呼ばれる日本と宋(南宋)の貿易を担った中国系貿易商で、自ら船団を組んで船にも乗り込んだのだとか。承天寺を建立していることでも有名。

博多綱首のリーダーとして有名

博多綱首は取引を円滑に行なうため、博多の湊近くに住み、日本人を妻としていました。
謝国明もそのひとりで、櫛田神社の近くに居を構え、日本名をもち(一説には中国人と日本人のハーフとも)、宗像宮や筥崎宮とも関係を結んでいたと伝えられています。
祖国とのつながりも深く、当時南宋で全盛だった臨済宗に帰依。
そこで日本における臨済宗の祖・栄西が開いた聖福寺の近くに、同じく宋から帰国した臨済僧・円爾(えんに)を迎え、承天寺を建立。
その大スポンサーとなっています。
つまりは、博多における禅宗文化のパトロンともいえる存在で、承天寺再建や禅僧留学のための資金提供も惜しまなかったとか。

困っている人にはうどんをふるまったりと(博多「運そば」の起源)、窮民救済にも尽力。
生没年不詳ながら、その彼の墓と伝わる場所が、承天寺の寺域だった御笠橋のたもと。
これを守るかのようにスクノキの大木が立っていますが、地元では「大楠様」として親しまれ、毎年慰霊祭が営まれています。

平成13年放送のNHK大河ドラマ『北条時宗』では北大路欣也が謝国明を演じ、蒙古の情勢を北条時頼に伝える役割を果たしていますが、あくまでも物語で、裏付けはありません。

謝国明の墓
名称 謝国明の墓/しゃこくめいのはか
所在地 福岡県福岡市博多区博多駅前1-25-14
関連HP 福岡市公式ホームページ
電車・バスで 福岡市営地下鉄空港線祇園駅から徒歩6分
ドライブで 福岡都市高速千代ランプから約700m。または、呉服町ランプから約1.6km
駐車場 なし
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

承天寺

福岡県福岡市博多区、博多駅近くにある臨済宗東福寺派の古刹、承天寺(じょうてんじ)。仁治3年(1242年)、南宋出身の貿易商・謝国明が、南宋へ留学した聖一国師(円爾弁円)を開山として創建、日宋貿易に関わった寺で、境内には饂飩蕎麦発祥之地の碑(

櫛田神社

天平宝字元年(757年)に伊勢・松坂(現在の三重県松阪市)の櫛田神社から大幡大神(櫛田大神)の分霊を勧請して創建と伝えられている古社(平清盛創建という説もあります)が福岡市博多区に鎮座する櫛田神社。博多の総鎮守として信仰を集めてきました。博

 

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