富士山夏山シーズンが9月10日、4登山ルート(吉田ルート、須走ルート、御殿場ルート、富士宮ルート)すべてで終了。そこで注目が富士山の森林限界や、森林帯を歩く、自然観察にも絶好の5合目歩き。新5合目として1000mほど嵩上げした場所もありますが、どの登山口も楽しいハイキングコースが用意されています。
小御嶽神社&御庭・奥庭|富士スバルライン5合目(吉田ルート)
富士スバルライン5合目標高:2305m
散策プラン:5合目の小御嶽神社に参拝後、富士スバルライン4合目・奥庭駐車場に移動し、奥庭遊歩道で奥庭散策、時間が許せば御庭にも足を伸ばしましょう。
自然観察:冬季の厳しい気象状況を反映して、オブジェのように矮小化したカラマツなどがまさに自然の庭園のように生育し、高山鳥のホシガラスも間近に観察できます。
紅葉の見頃:10月中旬頃
小富士遊歩道|ふじあざみライン5合目(須走ルート)
ふじあざみライン5合目標高:1950m/かつての5合目は駐車場から50分ほど登った砂払い五合目(標高2300m)
散策プラン:駐車場から鬱蒼と茂った富士山自然休養林のなかを小富士遊歩道で片道25分ほど歩けば小富士に到達します。
自然観察:富士山の北東山腹で起こった延暦19年(802年)の延暦大噴火のスコリア丘(火山砂利の丘)で、木々が生えないために、富士山眺望の一等地
紅葉の見頃:10月中旬〜10月下旬頃
二ツ塚・幕岩トレッキング|(御殿場ルート)
御殿場口新5合目標高:標高1440m/富士山の登山口のうち最低標高
散策プラン:新5合目駐車場を起点に二ツ塚、四辻、幕岩と歩き、駐車場に戻る山腹周回型のトレッキングコースで、富士山休養林を歩く自然探勝路として整備されています。
宝永の大噴火で誕生した宝永山を眼前にします。
自然観察:二ツ塚はその名の通り、ペアになった富士山の寄生火山(側火山)でスコリア丘。
一帯は、宝永4年(1707年)の噴火で噴出したスコリア(黒色で気泡の多いガラス質の火山礫)に覆われ、新五合目から上部には樹林帯はありません。
幕岩から駐車場までの帰路は樹林帯歩きです。
紅葉の見頃:10月中旬~11月上旬
宝永遊歩道|富士山スカイライン5合目(富士宮ルート)
富士山スカイライン5合目標高:標高2380m/マイカーで到達できる日本最高所(夏山シーズンはマイカー規制を実施)
散策プラン:富士山スカイライン5合目の駐車場を起点に、40分のトレッキングで宝永第2火口に到達、スタート地点は樹林帯(森林限界で、風衝低木が茂ります)、ハイマツなどを抜けると、火山荒原となり、最後は草も生えない火口壁に到達。
帰路はそのまま平坦な道を富士登山道新6合目を目指せば10分ほどで宝永山荘、雲海荘で、富士宮やきそばなど食事も可能(富士宮ルートの5合目~6合目は積雪状況に応じ11月頃まで通行が可能です)。
遊歩道と名が付いていますが、ハイキングの装備が必要、霧の際には迷いやすい場所もあり、ファミリーなどは別行動をしないよう注意が必要です。
自然観察:江戸でも大量の火山灰が降ったという宝永大噴火の「現場」がここですが、ここに来たことのある人は、富士山頂に立った経験のある人よりもうんと少ないという貴重な場所
紅葉の見頃:10月上旬〜10月中旬
富士山夏山シーズン終了 富士山の真髄、5合目歩きのシーズン到来! | |
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