毎年5月15日、富山県高岡市伏木地区で『伏木曳山祭』(伏木のけんか山)が行なわれます。伏木神社の春季祭礼で、日本三大喧嘩祭りとも。伏木の鎮守社である神明社(後の伏木神社)が大波で大破したとき、神社のご神体を高台に遷す神輿が山車の始まりといい、江戸時代の安永年間(1772〜1780年)頃に創始されたもの。
北前船で栄えた伏木に春を告げる勇壮なまつり
奈良時代に越中の国府が置かれ、万葉歌人・大伴家持も国司と赴任したのが伏木。
小矢部川の河口に位置する伏木は、江戸時代から明治時代には、能登屋(藤井家)、鶴屋(堀田家)など回船業が軒を連ね、北前船の寄港地として繁栄しました。
海岸沿いに神明社が置かれていましたが波の浸食によって倒壊したため、伏木神社として遷座した際に、神幸供奉のため曳山が創建されたもの。
5月14日は『前夜祭』で、山倉前にすべての花山車が並ぶ「宵山ライトアップ」も行なわれています。
5月15日の『例大祭』では露払いとして園児達の母衣(ほろ)武者行列を先導に、神輿、花傘、太鼓などの御幸行列が巡行。
建立順に「ひょうたんやま」(中町)、「ささやま」(上町)、「がんがらやま」(本町)、「せんまいやま」(寳路町)、「じぃやま」(石坂町)、「ちょうやま」(湊町)の6基で、以前は「ほらがいやま」(十七軒町)もありましたが、明治の大火で焼失しています。
そんな6基の花山車が各町揃いの法被姿の若衆に引き回されます。
「町内曳き」は、伏木の町の中央部「商工会議所」を中心に、奇数年は海側、偶数年は山側を曳き回すのが慣例。
約8tもの山車が山鹿流出陣太鼓の囃子に合わせて、提灯を激しくからしながら、ぶつかり合う「かっちゃ」が見もので、19:30と22:30に行なわれます。
5月15日には高岡駅と伏木駅前をつなぐシャトルバスも運行。
伏木曳山祭 | |
開催日時 | 毎年5月15日 |
所在地 | 富山県高岡市伏木地内山町 |
場所 | 伏木地内、山町一帯 |
関連HP | 伏木神社例大祭「けんかやま」公式サイト |
電車・バスで | JR氷見線伏木駅から徒歩5分 |
ドライブで | 能越自動車道高岡北ICから約8km |
駐車場 | 500台/無料 |
問い合わせ | 高岡市観光交流課 TEL:0766-20-1301 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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