姫路城「ほの門」をくぐった先にあるのが油壁。山土に豆砂利を加え、餅米の研ぎ汁や粥(かゆ)などで練り合わせた土を仮枠の中で叩き締めて築いたものと説明されていますが、実際には菜種油などを混ぜ込んでいる可能性も大です。工法から推測して池田輝政築城よりも前、つまりは羽柴秀吉時代の遺構と推測されています。
秀吉時代の壁が現存!?
コンクリートのように固く、防水性も高いのが法隆寺などでも使われる油土塀(油土壁)。
龍安寺石庭背後の油塀は菜種油を練り込んでいるといわれ、名古屋城二之丸御殿北御庭の北端に残存する「南蛮練塀」(南蛮たたき)はその残骸物質から粘土・石灰・糊(もち米の研ぎ汁)・少量の油を錬り混ぜて突き固めた油壁であることがわかっています。
接着性を高めるために糊類、耐水性を高める油を練り込む手法は、戦国時代までの城や寺院でよく使われた工法です。
ただし、白壁が美しい姫路城で、「ほの門」をくぐった、天守台の一部にのみ残存させた理由は定かでありませんが防御力重視という点は間違いがありません。
姫路城・油壁 | |
名称 | 姫路城・油壁/ひめじじょう・あぶらかべ Abura Kabe Wall(Oil Wall),Himeji Castle |
所在地 | 兵庫県姫路市本町68 |
関連HP | 姫路城公式ホームページ |
電車・バスで | JR・山陽電鉄姫路駅から徒歩15分 |
ドライブで | 山陽自動車道山陽姫路東ICから約6km |
駐車場 | 市営大手門駐車場(600台/有料)、市営姫山駐車場(250台/有料)、市営城の北駐車場(150台/有料) |
問い合わせ | 姫路城管理事務所 TEL:079-285-1146/FAX:079-222-6050 |
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