兵庫県三木市にある曹洞宗の寺、雲龍寺。三木合戦ゆかりの寺で、境内には別所長治首塚があります。寺伝によれば天徳2年(957年)、元三大師(がんざんだいし)の名で知られる天台宗の僧・良源(りょうげん=慈恵大師、)の創建。高源山という山号は、元亨2年(1322年)に後醍醐天皇から賜ったもの。
三木合戦(三木の干し殺し)ゆかりの寺
室町時代には別所氏の帰依を得、天正6年(1578年)、羽柴秀吉の三木城攻め(兵糧攻め)の際に、城下町に火が放たれたため堂宇を焼失。
別所長治(べっしょながはる)は三木城に籠城しますが、羽柴秀吉の「三木の干し殺し」に遭い、籠城してから2年後の天正8年(1580年)、将兵の安全を担保に自刃を決意します。
当時の慣わしに従い、照子夫人(享年21)と3歳からなるわが子を刺殺し、その後切腹(享年23)。
辞世は別所長治が「今はただ うらみもあらじ 諸人の いのちにかはる 我身とおもへば 」、照子夫人「もろもろに消え果つるこそ 嬉しけれ おくれ先立つ ならいなる世を」。
事後のことと遺品(愛用の金天目の湯呑み、唐子遊び軸)を雲龍寺住職・春泰禅師に託したと伝えられます。
雲龍寺境内には住職が安土城での織田信長による首実検後、安土で別所長治夫妻の首を貰い受けて埋葬したと伝えられる首塚があり、毎年1月17日に、法要(飢餓に喘いだ城兵が藁を食したという故事にちなんで藁に見立てたうどんを食べる伝統行事「うどん会」)が執り行なわれています。
なお、別所長治の霊廟は、別所家菩提寺の法界寺(三木市別所町東這田)にあります。
雲龍寺(別所長治首塚) | |
名称 | 雲龍寺(別所長治首塚)/うんりゅうじ(べっしょながはるくびづか) |
所在地 | 兵庫県三木市上の丸町9-4 |
関連HP | 三木市公式ホームページ |
電車・バスで | 神戸電鉄三木上の丸駅から徒歩10分 |
ドライブで | 山陽自動車道三木小野ICから約4.5km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | 雲龍寺 TEL:0794-82-0740 |
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