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地蔵鼻

地蔵鼻

広島県尾道市、因島(いんのしま)の東岸を一巡する県道386号線(県道西浦三庄田熊線)は風光明媚な海岸線を走ることから因島水軍スカイラインと呼ばれています。その途中、尾道市の因島三庄町(いんのしまみつのしょうまち)から弓削島(愛媛県弓削町)側へと突き出した岬が地蔵鼻。

因島水軍の歴史を秘める地蔵尊がたたずむ岬

その昔、因島村上水軍で美可崎城の城主・金山亦兵衛康時は、帆別銭(通行料)を徴収しようとした船で、琴の修行のため都に向かう周防の高橋蔵人の娘を関所破りの罪で捕らえましたが、娘の美しさに魅せられ、側女にしようと画策。
しかし娘がそれに応じないと見るや、康時は娘を斬殺。

その後、夜ごと娘のすすり泣く声と琴の音に悩まされ続けられます。
困った康時は、渚の自然石に地蔵尊を彫り、娘の霊を手厚く供養したところ亡霊に悩まされなくなったのだとか。

そんな伝説の伝わる地蔵鼻先端の丸い石が「鼻の地蔵」。
県道から岬先端へと続く車道に入れば、地蔵近くまで車で到達可能。
満潮時には地蔵の下半身が潮に浸かることから、「子授け地蔵」として信仰を集めています。

「鼻の地蔵」には、慶長4年(1599年)という年号や、亡くなった女性が31歳であることが刻まれています。
天正16年(1588年)には豊臣秀吉が海賊禁止令を出し、禁止令に違反して関料を取った疑いで村上元吉は豊臣秀吉に呼び出され厳しく詰問されています。
実際に、海賊禁止令のもとで、海賊行為を行なったのか、はたまた、女性を匿(かくま)ったのか、今となっては闇の中の話です。

地蔵鼻
名称 地蔵鼻/じぞうばな
所在地 広島県尾道市因島三庄町
関連HP 尾道観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR尾道駅から本四バスまたはひ尾道バス因島土生港行きで40分、要橋下車、因島バス因島大橋行きに乗り換えて5分、水軍城入口下車、徒歩10分
ドライブで しまなみ海道(西瀬戸自動車道)因島南ICから約7.6km
駐車場 10台/無料
問い合わせ 尾道市因島総合支所しまおこし課 TEL:0845-26-6212
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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