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鹿島の段々畑(だんだんばたけのピラミッド)

鹿島の段々畑

広島県呉市倉橋町、かつての潮待ち港、倉橋島・鹿老渡(かろうと)を越えた先が鹿島。周囲は9.3km、広島県の中では最南端にある有人島ですが、限られた土地の有効利用のため、江戸末期から切り開かれた段々畑が、山頂近くまで続き、鹿島の段々畑(だんだんばたけのピラミッド)と称され、注目の景観に。

「だんだんばたけのピラミッド」とも称される景観

城郭のような雰囲気すら漂う石垣は、塩田構築の技術に基づいており、江戸時代末期から昭和にかけて海岸から背負子(しょいこ)で石を担ぎ上げたことが伺える貴重な生活遺産。
「   」として、平成10年度『第6回美しい日本のむら景観コンテスト』(農林水産省、全国農業協同組合中央会、全国土地改良事業団体連合会、全国森林組合連合会、全国漁業協同組合連合会の共催)で農林水産大臣賞を受賞しています。

もともと地形が急峻な上、花崗岩が風化した土壌だったため、石垣を組んで土を作る必要があったのです。

石垣の背後の畑では温暖な気候を利用し、早出しの玉ねぎ、みかん、きゃべつなどを栽培(近年は後継者不足で耕作放棄地となっている畑が増えています)。
段々畑の高台からは、瀬戸内の多島海美を一望にする絶景を得ることができます。

広島県最南端の島ですが、倉橋島と鹿島大橋(昭和50年、鹿島地区県営一般農道整備事業で架橋)で結ばれているので、車道終点の宮の口漁港から徒歩で到達できます。

鹿島にそびえる福王寺山の山頂(標高216m)には明治時代に築かれた見張所(敵艦船を監視)、さらにその南側に呉海軍警備隊の鹿島聴測照射所(空中聴測装置や探照灯、望遠鏡などで呉軍港の軍事重要施設の防衛援護をしていた施設)の遺構が残されています。

鹿島の段々畑(だんだんばたけのピラミッド)
名称 鹿島の段々畑(だんだんばたけのピラミッド)/かしまのだんだんばたけ(だんだんばたけのぴらみっど)
所在地 広島県呉市倉橋町鹿島
ドライブで 広島呉道路呉ICから約38km
駐車場 宮の口漁港駐車場を利用
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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