広島県広島市東区山根町、國前寺近くにある菅原道真(すがわらのみちざね)を祭神とする天満宮が、尾長天満宮(おながてんまんぐう)。社殿の建つ地は、延喜元年(901年)、菅原道真が大宰府に左遷される途中、尾長山(二葉山)の麓に船を寄せた地と伝承され、境内裏手の山中には菅原道真が座ったとされる腰掛石も残されています。
尾長山(二葉山)の麓に鎮座する菅原道真ゆかりの古社
久安2年(1146年)、平清盛が安芸守(あきのかみ)に任ぜられた際には、平清盛が社殿を造営したという伝承も。
承久年間(1219年〜1221年)、安芸国守護・武田信光(たけだのぶみつ)が社殿を再建するなど中世には武田氏からの庇護を受けています。
元和5年(1619年)に広島藩主となった浅野長晟(あさのながあきら)は、京から招いた連歌師・松尾忠正(熱心な菅原道真の信者)が夢告を受け、山中にあった神社(旧社地には尾長天満宮御旧蹟の碑が立っています)を現在地に遷座し、寛永17年(1640年)に本殿・拝殿・随神門・石鳥居などを建立、尾長山からとって尾長天神宮という名を定めています(明治初年の神仏分離で尾長天満宮に)。
大正15年の豪雨では社殿が流出、その後、饒津神社にあった招魂社(明治時代の建物)を昭和12年に本殿として移築していますが、原爆の爆風(爆心地から2.6km)で倒壊。
戦後に修築されています。
受験合格、学業成就、就職、家内安全・招福、除災などの祈願もでき、受験シーズンには賑わいをみせます。
毎月25日は、「天神さんの日」で、例大祭は10月中旬に斎行されています。
菅原道真が座ったとされる道真公の腰掛け石へ行く場合は、神主など神社関係者に一声かけるように(注連縄から先は立入禁止で、塀より手前から参拝)。
尾長山(二葉山)の山麓に寺社が多いのは、広島城の鬼門である北東に位置するからで(鬼門封じのため寺町を形成)、広島東照宮〜金光稲荷神社(広島東照宮の境内社)〜尾道天満宮〜國前寺は、二葉の里歴史の散歩道で結ばれ、歴史散策にも最適。
尾長天満宮 | |
名称 | 尾長天満宮/おながてんまんぐう |
所在地 | 広島県広島市東区山根町33-16 |
関連HP | 尾長天満宮公式ホームページ |
電車・バスで | JR広島駅から徒歩15分 |
ドライブで | 山陽自動車道広島ICから約9km |
駐車場 | 第1駐車場(3台/無料)、第2駐車場(6台/無料) |
問い合わせ | 尾長天満宮 TEL:082-262-2679/FAX:082-264-5192 |
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