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旧甲斐家蔵住宅

旧甲斐家蔵住宅

「蔵のまち喜多方」、福島県喜多方市にある大正時代建築の重厚な蔵造りの建物が旧甲斐家蔵住宅(甲斐本家蔵座敷)。甲斐家は、3代目が麹(こうじ)の製造、製糸工場で財を成し、4代目が外壁を豪華に黒漆喰で塗りこめた蔵造りの建物を建てました。大正6年の完成まで、7年の歳月をかけた豪華な蔵屋敷で、「烏城」(うじょう)の別名も。

黒漆喰で塗りこめた豪華な蔵座敷を見学

平成13年に喜多方市で第1号とな国の登録有形文化財となった甲斐本家蔵座敷。
平成28年12月1日に喜多方市が取得し、平成29年4月1日から喜多方観光物産協会が管理運営しています。

公開されている蔵座敷のほか、店蔵、ギャラリーとして再生される醤油蔵が国の登録有形文化財に指定。
初代は信州から会津に移り住んだといい、4代目・甲斐吉五郎(かいよしごろう)は、味噌・醤油醸造業で財を築き、棟梁・宇佐美興四郎とともに、京から北海道までを旅して諸国の名家を見て回り、この豪邸を建てています。
蔵座敷の内部は、21畳の上段の間と、18畳の次の間を南北に連ね、畳廊下を含め51畳の造り。
とくに座敷中央の欄間(らんま)は、1枚の檜(ひのき)板を数ミリ幅の細い桟にくり抜いた筬欄間(おさらんま)。
節なしの檜、紫檀(したん)など選りすぐりの銘木を贅沢に使っています。
また紫檀の重みに耐えるため、敷居にはカシの木が埋め込まれているのだとか。

総二階の店蔵と座敷蔵の間には、応接室として使われた「烏城西洋室」を配しています。
煉瓦の塀と座敷蔵の間に池泉回遊式庭園がありますが、これを手掛けたのは庭師・松本亀吉。
新潟の旧齋藤氏別邸庭園、東京の旧渋沢庭園(旧渋沢家飛鳥山邸)をも手掛けています。

甲斐本家煉瓦煙突(醤油蔵の煙突)は、「喜多方市の赤煉瓦製造関連遺産と建造物」の一部として経済産業省の近代化産業遺産(「建造物の近代化に貢献した赤煉瓦生産などの歩みを物語る近代化産業遺産群」)にも認定されています。

旧甲斐家蔵住宅
名称 旧甲斐家蔵住宅/かいほんけくらじゅうたく
所在地 福島県喜多方市1-4611
関連HP 喜多方観光物産協会公式ホームページ
電車・バスで JR喜多方駅から徒歩20分
ドライブで 磐越自動車道会津若松ICから約17km
駐車場 20台/無料
問い合わせ 旧甲斐家蔵住宅 TEL:0241-22-0001/FAX:0241-23-6134
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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