鹿児島県鹿児島郡三島村、薩南諸島にある火山島が硫黄島(いおうじま)。小笠原諸島にあるのは硫黄島(いおうとう)で、区別するために薩摩硫黄島とも呼ばれています。その絶海の孤島にあるのが、全国の野湯ファンが大注目の東温泉(ひがしおんせん)。海岸の岩礁に穴を開けて湯船にした超絶ワイルドな温泉です。
鬼界カルデラの外輪山の山頂部が、島に!
まずは三島村の解説から。
竹島、硫黄島、黒島の三つの島からなる村で、最大の島が硫黄島です。
硫黄島は噴煙を上げる活火山、気象庁の常時観測火山になっています。
その名の通り、硫黄を産し、中世以降、島津氏による調達日宋貿易、日明貿易で中国に硫黄が運ばれたこともありました(硫黄は火薬の原料として貴重でした)。
そんな硫黄島は、7300年前に破滅的な噴火を起こし、九州の縄文人を壊滅させたという鬼界カルデラの北辺に位置しています。
そのダイナミックな地形は、実はカルデラの外輪山だから。
つまりは海底火山が大爆発し、その外輪山の北辺のピーク3ヶ所(竹島、硫黄島、黒島)が海上に頭を出しているという構図です。
そんな硫黄島ですが、温泉ファンの中でも、この硫黄島・東温泉に浸かったことのある人は、ほとんどいません。
鹿児島港から「フェリーみしま」で竹島経由で4時間の船旅。
ただし船は3日〜4日に1便なので、最低でも島内で2泊は必要となります。
東温泉は硫黄島港から徒歩50分ほど。
泉質は硫黄明礬泉で、pH1.7ほどの強酸性。
源泉温度は55度ほどで、3つの湯船に注がれて、ほぼ適温となっています。
更衣室などはありませんが、さほど混雑することもなく、大海原を独り占めするような感じで入浴することができます。
海岸の海面が白濁するのは、硫黄分の多い温泉が流出しているからです。
取材・画像協力/鹿児島県観光連盟、海上保安庁
【その先のニッポンへ!】絶海の火山島にある、超絶温泉! 硫黄島・東温泉 | |
名称 | 硫黄島・東温泉/いおうじま・ひがしおんせん |
所在地 | 鹿児島県鹿児島郡三島村硫黄島 |
関連HP | 三島村公式ホームページ |
電車・バスで | 硫黄島港から徒歩50分 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag