石川県輪島市門前町黒島町、北前船の寄港地として栄え、北前船の船主や船員の集落として栄えた一帯は、輪島市黒島地区伝統的建造物群保存地区にも選定されています。そのビジターセンター的役割を担う施設が、輪島市黒島天領北前船資料館。日本海交流による黒島の繁栄を解説する資料館です。
北前船の寄港地として栄えた歴史を学ぶ
曹洞宗の本山、總持寺(そうじじ)の門前町として賑わった輪島市門前町ですが、黒島地区は藩政時代から明治の中期にかけて、北前船の寄港地として栄えた歴史を有しています。
黒島での廻船業は、室町時代の末に番匠屋善右衛門(ばんじょうやぜんえもん)が加賀一向一揆の用米を運んだのが始まりで、その後、總持寺御用船の森岡屋など十数軒の船問屋も創業。
江戸時代に入って、北前船の船主が現れ、西廻り航路の実現、日本海航路による海運業の発展を背景に集落は成長を遂げ、貞享元年(1684年)には窪田藩が改易され、幕府の天領(代官支配)になっています(その後、能登下村藩領、西谷藩領にもなっていますがその都度、天領に戻っています)。
輪島市黒島天領北前船資料館では、北前船の姿をミニチュア模型で再現し、航海で使用された羅針盤や、安全を祈願して地元の神社に奉納された船絵馬、陸から船へと持ち運びができる車輪のついた車箪笥などを展示し、利ざやを稼いだ北前船での繁栄を解説するほか、毎年8月17日〜8月18日に開催される『黒島天領祭』で使われる曳山も展示されています。
輪島市黒島地区伝統的建造物群保存地区の北寄りには、廻船問屋(船主住宅)の旧角海家住宅も現存し、公開されているのであわせて見学を。
輪島市黒島天領北前船資料館 | |
名称 | 輪島市黒島天領北前船資料館/わじましくろしまてんりょうきたまえぶねしりょうかん |
所在地 | 石川県輪島市門前町黒島町ロ114-2 |
関連HP | 輪島市公式ホームページ |
ドライブで | のと里山海道穴水ICから約19km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 旧角海家住宅 TEL:0768−43−1135/FAX:0768−43−1135 |
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