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明治の館(室木家住宅)

明治の館(室木家住宅)

石川県七尾市中島町にある天領時代の外村(そでむら)の庄屋で、明治時代の豪農・豪商の館が、明治の館(室木家住宅)。江戸時代には廻船問屋や酒造業を営み、庄屋も務めた室木家の住宅が、平成元年に当時の中島町に寄付され、明治の館として公開されています。主屋、庭園、民俗資料展示室となっている米蔵が公開されています。

室木彌八郎が建てた、豪壮な邸宅

室木家は、室木助左衛門を称し、天領だった鹿島郡外村(そでむら=現・七尾市中島町外)の草分け百姓3家の一つ。
天明4年(1784年)頃までに外村庄屋となり、江戸時代後期の文政10年(1827年)に酒造業、さらに米を輸送するために「宝寿丸」、「宝永丸」などを保有し、廻船問屋をも営んだのです。

明治の館(室木家住宅)の現存する建物は、材料集めに6年を費やし、明治12年の主屋の着工を皮切りに、表門、塀、納屋など明治23年までかけて造られた豪邸。
当主だった室木彌八郎は、明治4年、18歳の若さで外村庄屋に任命され(つまりは26歳の時に着工)、造り酒屋、麹屋を営みながら、土地を買い集め、明治26年、能木銀行、明治29年には能登銀行の取締役にも就任しています。
また地方議会の議員を務め、明治35年には衆議院議員選挙に出馬し、見事、当選を果たし、国政にも進出しています。

明治31年の『日本全国商工人名録』によれば、地価1万1375円で、石川県34位、鹿島郡7位の資産家ということがわかります。

明治の館(室木家住宅)として公開される合掌組入母屋造り(いりもやづくり)の茅葺き屋根(かやぶきやね)、建坪257坪の主屋は建材集めだけでも5年をかけたもので、ケヤキの巨木などが惜しげもなく使われ、実に豪壮。
18畳で柱や梁が総輪島塗りの「ヒロマ」、10畳で床の間のある「カミザシキ」、10畳の「シモザシキ」、4畳で金箔が貼られた格天井の「ブツマ」などがあり、江戸時代の天領庄屋の格式を見事に伝えています。

明治の館(室木家住宅)
名称 明治の館(室木家住宅)/めいじのやかた(むろきけじゅうたく)
所在地 石川県七尾市中島町外ナ-13
関連HP 七尾市公式ホームページ
電車・バスで のと鉄道西岸駅から徒歩7分
ドライブで のと里山海道横田ICから約7km
駐車場 5台/無料
問い合わせ 明治の館(室木家住宅) TEL:0767-66-0175
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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