石川県白山市桑島、明治7年に植物化石が採取され、日本の古生物学研究の出発点になった桑島化石壁(くわじまかせきかべ)の近くにある博物館が白山恐竜パーク白峰。恐竜パークと名が付くのは、昭和61年に肉食恐竜(愛称:カガリュウ=種類は不明)の歯の化石が発見されたから。
ティラノサウルスの模型が出迎える
明治7年、白山の自然と白山信仰についての白山調査登山の帰路、ドイツ人地理学者ヨハネス・ユストゥス・ライン(Johannes Justus Rein)は桑島で植物化石を採取し、故国・ドイツに帰国後、ガイラー博士(H. Th. Geyle)にその化石を送付。
明治10年に論文「日本のジュラ紀の地層から得られた植物化石」を発表、これが日本に関する最初の古生物学論文だったことから、日本の地質学発祥の地とも呼ばれています。
白山恐竜パーク白峰は、整備された園地に、恐竜館、学習館、ふれあい館、音と光の恐竜トンネル(学習館とふれあい館を連絡)、化石調査センター、化石発見広場、自然体験広場があります。
恐竜館の館内では、全長28mのディプロドクスの骨格レプリカ、体長6mのティラノサウルスの模型、恐竜時代のジオラマ、白山市で発掘された恐竜や植物の化石などが展示されています。
化石発見広場では、化石発掘体験も可能(ハンマー、ゴーグル、軍手は貸し出し)。
また、自然体験広場には40mのダイナ・スライダー、遊具も整備され、ファミリーに人気です。
白山恐竜パーク白峰から手取川を隔てた対岸には、桑島化石壁があります。
画像協力/白山市
1億3000万年前、ティラノサウルスが生息していた!?
ティラノサウルスの模型が展示されるのは、歯の断面がD字型(ティラノサウルス類の上顎の先端にある歯にだけの特徴)の歯の化石が見つかっているから。
つまり、ティラノサウルスの仲間の恐竜が、発掘された桑島層(手取層群)が形成された時代(1億3000万年前)にいたことが判明しているのです。
桑島化石壁の手取層群は、日本海がまだ生まれる前、現在の石川県がアジア大陸のもととなる大きな大陸の周縁部に位置した時代、中生代のジュラ紀後期〜白亜紀前期(1億7000万年前〜1億1000年前)に形成された地層です。
白山恐竜パーク白峰 | |
名称 | 白山恐竜パーク白峰/はくさんきょうりゅうぱーくしらみね |
所在地 | 石川県白山市桑島4-99-1 |
関連HP | 白山恐竜パーク白峰 |
ドライブで | 北陸自動車道白山ICから約46km |
駐車場 | 60台/無料 |
問い合わせ | 白山恐竜パーク白峰 TEL:076-259-2724 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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