石川県小松市は、滝ヶ原石、日華石を産する「石の里」。滝ヶ原石を産した滝ヶ原地区(小松市滝ケ原町)には、アーチ型石橋も5橋が現存し、石を切り出した滝ヶ原石切り場の見学も可能です。日本遺産『「珠玉と歩む物語」小松〜時の流れの中で磨き上げた石の文化〜』の構成資産にもなっています。
「里山体験交流塾」のガイドとともに探勝を
金沢城や小松城の石垣に利用され、北前船で運び出された滝ヶ原石。
有名な福井の笏谷石(しゃくだにいし)と同じ緑色凝灰岩で、石英粒を少し含んでいます。
滝ヶ原では、文化11年(1814年)から石の切り出しが始まり、滝谷口大滝丁場、西山丁場、 本山丁場の3ヶ所の石切り場が確認されています。
現在も採掘が行なわれる現役の石切り場、そして石切り場跡があり、現役で稼働しているのが本山丁場です。
現役の本山丁場では、大型の電動鋸で掘削された300m以上真っ直ぐに延びる採掘坑を、石切り場跡では藩政時代から明治時代に人力で掘削した採掘坑を見学できます。
建築や墓石、寺社石造物(地元では13世紀〜」14世紀の滝ヶ原下村八幡神社遺跡、昭和19年建立の滝ヶ原八幡社大鳥居など)などに利用され、昭和20年代〜30年代が生産のピークでした。
また、滝ケ原町に現存する滝ヶ原石を使用した5橋のアーチ型石橋は、明治時代後期から昭和初期に架橋された石橋です(滝ケ原町に隣接する菩提町にも1橋が現存)。
小松市には、このほか大正初期から採石が始まり、現在も掘削が行なわれる浮石質凝灰岩の石切り場、観音下石切り場、小松城の石垣などに使われた鵜川石切り場跡、第二次大戦末期には中島飛行機(現・富士重工業)が洞窟を利用して部品を製造した遊泉寺石切り場跡があります。
里山自然学校こまつ滝ヶ原「里山体験交流塾」では、塾長・山下豊さんら、ガイドが案内する「石切場見学60分コース」(ゆったりと石切場と石橋を巡るコース)、「石橋見学30分コース」(石切り場と石橋ガイド付き見学)を用意。
有料ですが、手軽な料金で「石の里」の貴重な文化を学ぶことができます。
滝ヶ原石切り場 | |
名称 | 滝ヶ原石切り場/きよがはらいしきりば |
所在地 | 石川県小松市滝ケ原町136 |
関連HP | 里山自然学校こまつ滝ヶ原「里山体験交流塾」石の里ガイドコース |
ドライブで | 北陸自動車道小松ICから約16km |
駐車場 | 里山自然学校 こまつ滝ヶ原駐車場 |
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