神奈川県西部の小田原と、静岡県東部の熱海・函南、そして箱根の南部をジョイントする高規格道路が「伊豆湘南道路」。小田原〜熱海は、高低差やカーブが多く交通事故が多発、旅行シーズンには慢性的な渋滞が発生、さらには災害時のサブルートがないなどの問題点があり、それを解決する道路が計画されています。
地震や富士山噴火時のエスケープルートとしても重要
東名高速道路と結ばれる小田原厚木道路、海岸沿いに走る西湘バイパスで小田原までアクセス後、国道135号に入ると、いきなり大渋滞なんてことも。
昼過ぎに下田を出たけど、東京に戻ったら深夜だったなどという話もザラで、このエリアに高規格道路を開通させることは、まさに地元にとっても悲願です。
神奈川県側で、伊豆湘南道路神奈川県西湘地区建設促進協議会に参加するのは、小田原市、真鶴町、湯河原町、小田原箱根商工会議所、真鶴町商工会、湯河原町商工会、これに神奈川県と箱根町が加わっています。
さらに小田原市が会長市となり、静岡県側の熱海市、伊東市、函南町、三島市、長泉町、清水町、沼津市の5市6町で伊豆湘南道路建設促進期成同盟会を組織し、連携して、国などへの働きかけを行なっています。
「この道路は、東名高速道路沼津インターチェンジや新東名高速道路長泉沼津インターチェンジから伊豆縦貫自動車道を経て、ミッシングリンク(高速道路網が途中で途切れている区間)となっている箱根の南側に新たな高規格道路を建設する構想であり、想定されているルートは、三島、函南、熱海、湯河原、真鶴を経て小田原に至るもの」(伊豆湘南道路建設促進期成同盟会)
進展状況は、まだ、関係市町の地域住民の機運を高める取組を進めているところで、地域にアンケート調査を行ない課題を浮き彫りにする段階、計画段階評価の「最初の課題抽出」がようやく終わった段階です。
明らかになった課題を克服し、ようやく概略ルート案が決められることになるので、まだまだどこを通すのかも決まっていない状況。
近年では富士山噴火の危険性が現実味を帯びていて、地域住民だけでなく、観光客などの避難ルートとしても重要性を帯びているので、早期の建設が望まれところ。
ただし既存のルートである国道135号も、脆い地盤で崩れやすいという地質なので、大地震の際に安全に通行できる場所に築くことも重要で、慎重さも必要ということに。
今後の進展が待たれるところですが、スタートは切った、という感じです。
「第三の東名」とも称される「伊豆湘南道路」は、いつ完成!? | |
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