夏は涼しく、初秋には紅葉の美しい日本アルプスのキャンプ場。設備充実の上高地のキャンプ場、そして立山黒部アルペンルートの最高所、室堂ターミナルから徒歩45分の雷鳥沢キャンプ場、さらに新穂高ロープウェイの西穂高口駅から徒歩1時間30分で到達できる西穂山荘テント場の4ヶ所を紹介。
日本アルプスでキャンプする醍醐味、注意点とは!?
以下のおすすめの点、注意点を参考に、楽しいキャンプと山行をお楽しみください。
- 日本アルプスらしいアルペン的な絶景を得ることができ、星空も美しい(雷鳥沢キャンプ場はその名の通り、周辺に雷鳥が生息)
- 国立公園内なので喧騒がなく、とくに朝などは凛(りん)とした空気と静寂の空間を味わうことが可能
- バスターミナル、駐車場からファミリーでもハイキング、トレッキング程度の頑張りで到達できる
- いざという時には近くの山小屋などに逃げ込むことが可能
- 紹介する4ヶ所のうち、西穂山荘テント場を除いた3ヶ所は、風呂に入浴も可能(徳沢キャンプ場はレンタルテント利用者限定)
- 標高が1500m以上なので盛夏でも冷涼な気候、さらに夕立などもあるので、雨具や防寒具は必需(緊急時の対策は十分に)
- ゴミはすべて持ち帰りが必要で、しかも徒歩移動があるため、都会生活を持ち込まず、エコなキャンプを目指す必要がある
- 予約が必要なキャンプ場は早めの予約が必要で、もし、当日、先着順に受付であれば、早く到着して場所の確保が重要
- 標高が高いので秋のキャンプは氷点下になることもあり、都会の冬のような防寒対策が必要
- 熊や猿などの動物との遭遇による事故、強⾵による倒⽊などの事故、突⾵による事故、落雷事故などを想定し、⾃⼰責任の範囲での利⽤が原則
おすすめの4ヶ所からキャンプ地を選択
小梨平キャンプ場(森のリゾート小梨)|上高地(長野県松本市)
所在地:長野県松本市安曇上高地
アクセス:上高地バスターミナルから徒歩10分
立地:上高地のシンボル、河童橋(かっぱばし)から徒歩5分、梓川の畔からは岳沢カールと穂高連峰を眺望
標高:1510m
環境:昭和の初めまで上高地牧場だったため草原で、カラマツが茂る
内容:ケビン、常設テント、食料品、調理器具、燃料なども揃っているので、手ぶらで来てもキャンプが可能
ケビンサイト内には小梨平食堂も営業、温泉ではありませんが「小梨の湯」(営業時間が限られるので注意が必要、外来入浴も可能)もあり、利用可能
注意点:ゴールデンウィーク、夏休みなどは早めの予約が必要(繁忙期は入場制限のため予約制になっています)
徳沢キャンプ場|上高地(長野県松本市)
所在地:長野県松本市安曇上高地
アクセス:上高地バスターミナルから徒歩2時間(林道のように整備された道で、緊急車両は通行可能)
立地:奥上高地「氷壁の宿 徳澤園」が運営するキャンプ場で井上靖の山岳小説『氷壁』の舞台となった前穂高岳や明神岳を眺望
標高:標高1560m
環境:昭和9年の中部山岳国立公園制定時までは上高地牧場の牧草地だった場所で、草原
内容:キャンパー向け多目的利用施設「TOKUSAWA BASE」も設備され、レンタルテントやキャンプ道具を利用し、夕食に「みちくさ食堂」を使えば能手ぶらでキャンプも可能
注意点:食材購入は不可で、直火、喫煙禁止
槍ヶ岳、穂高岳、蝶ヶ岳などへの登山基地にもなっているため持ち込みテントの予約は不要
雷鳥沢キャンプ場|立山・室堂(富山県立山町)
所在地:富山県中新川郡立山町芦峅寺室堂
アクセス:室堂ターミナルから徒歩45分
立地:立山黒部アルペンルートの最高所、室堂平の一角、別山乗越からの雷鳥沢の基部にあるキャンプ場で、周囲は高山植物群落、雪渓、雷鳥が遊ぶハイマツ帯という雲上の楽園
標高:標高2280m(室堂ターミナルから往路は170mほど下ります、帰路は逆に登り)
環境:テントサイトは土と芝生があり、芝生がおすすめ
内容:雷鳥沢野営管理所でキャンプを受け付け、雷鳥荘、雷鳥沢ヒュッテ、ロッジ立山連峰、日本最高所のみくりが池温泉などで日帰り入浴も可能
トイレ、炊事場など施設もありますが、夏山シーズンの混雑期やトイレが使用できなくなる11月以降は、携帯トイレ持参必須(室堂バスターミナル売店・室堂入山安全相談窓口で購入可)
注意点:標高が高いため、ファミリーキャンプは夏休み中がおすすめです(ただしお盆や週末は混雑するので避けるのが賢明)
濃霧など悪天候の場合には室堂ターミナルからの移動が大変な場合も
西穂山荘テント場|西穂高岳稜線(長野県松本市)
所在地:長野県松本市
アクセス:新穂高ロープウェイ西穂穂高口駅から徒歩1時間30分
立地:西穂高岳(標高2908.8m)から焼岳へと続く稜線上に位置する山小屋「西穂山荘」(北アルプス南部では唯一通年営業で個室も完備)の前にあるおもに登山者用のテント場
標高:2367m
環境:西穂山荘前の樹林帯のなかに30張程度のキャンプサイトがあり、サイト地は土
内容:利用料金は西穂山荘(別館レストハウスで受付)に支払いますが、屋外トイレ利用料などが含まれています(水は山荘で販売=水は沢からポンプで汲み上げているため貴重です)
テント泊の場合は、西穂山荘での朝夕の食事、弁当の注文はできませんが、別館レストハウスの売店・喫茶の利用は可能
注意点:完全に自力で雲上のキャンプ生活をする必要があります
テントサイトは到着順に埋まっていくので、夏山シーズンや紅葉シーズンの週末はテント場がいっぱいになってしまい、設営ができなくなる場合があるので、早い到着がおすすめです(指定された幕営地以外でのテントの設営は固く禁じられています)
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