香川県三豊市の津島にあるのが津嶋神社(つしまじんじゃ)。本殿は陸と橋長250mの津島橋で結ばれた津島にありますが、祈祷殿、参集殿、社務所などは陸側に配されています。津島橋を渡って本殿に参拝できるのは『夏季大祭』(毎年8月4日・5日)の2日間のみとなっています。
島へは年2日しか渡れない!
戦国時代末期の文禄年間(1593年〜1596年)、津嶋神(津島牛頭天王)を島に祀るべしという神託があり、創建したと伝えられています。
津島神社は、現在の愛知県津島市が本社。
明治の神仏分離、廃仏毀釈までは、津島牛頭天王社(津島天王社)で、神仏習合の牛頭天王(ごずてんのう=釈迦の生誕地に因む祇園精舎の守護神)を祀り、清洲時代の織田信長も信仰していました。
牛頭天王は、京・感神院祇園社(現・八坂神社)の祭神でもあり、疫病神を鎮め退散させる神としても尊崇されました。
三豊市の津嶋神社も牛頭天王社時代に、牛馬の疫病を封じたことから、牛を連れて多くの参拝者が集まったと伝えられています。
明治の神仏分離、廃仏毀釈で、全国の牛頭天王社は須佐之男命(すさのおのみこと)を祭神とする神社として強制的に再編されています。
島を結ぶ津島橋は、昭和8年、三豊郡大見村(現・三豊市三野町大見)の村長・倉田彌治郎が発起人となり架橋されたもの。
『夏季大祭』の2日間以外は、橋桁の板が外され、渡ることができないようにされています。
現存する本殿は、宝永3年(1706年)の築。
2代目歌川広重が幕末の安政6年に描いた『諸国名所百景 讃岐 久保谷のはま』は、風光明媚な海岸の沖にある津嶋神社の様子を見事に描いています。
疫病神を鎮め退散させる神のため、現在でも子供の守り神として尊崇され、七五三詣などで賑わいます。
ちなみにJR予讃線の駅、津島ノ宮駅は、毎年8月4日・5日の『夏季大祭』の日のみ営業という、日本一営業日数の少ない駅(臨時駅)となっています。
津嶋神社(三豊市) | |
名称 | 津嶋神社(三豊市)/つしまじんじゃ(みとよし) |
所在地 | 香川県三豊市三野町大見7463 |
関連HP | 津島神社公式ホームページ |
電車・バスで | JR詫間駅から徒歩30分(8月4日、5日の夏季例大祭時はJR津島ノ宮駅が臨時開設、JR津島ノ宮駅から徒歩すぐ) |
ドライブで | 高松自動車道三豊鳥坂ICから約6km |
駐車場 | 30台/無料(8月4日、5日の夏季例大祭時は臨時駐車場を増設) |
問い合わせ | 津嶋神社 TEL:0875-72-5463 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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