鹿児島県姶良市加治木にある「歴史の道百選」に選定された坂道(薩摩街道)が龍門司坂( たつもんじざか)。NHKの大河ドラマ『翔ぶが如く』(平成2年)、『篤姫』(平成20年)、『西郷どん』(平成30年)のロケ地にもなった坂道で、寛永12年(1635年)に整備され、元文6年(1741年)に石畳となっています。
薩摩街道大口筋の石畳が現存!
薩摩街道大口筋の一部ともなった木田の高井田から毛上に通じる平均幅4mの石畳の坂道。
全長は1500mほどありましたが、往時の姿が残されているのは486.8m。
石畳に敷かれた樋ノ迫石(ひのさこいし=凝灰岩)は近くの樋ノ迫山から切り出され、石切場跡には、後に7代藩主・島津重年(しまづしげとし=木曾三川の治水工事の際の薩摩藩主)となった島津久門(加治木島津家4代)が、作業の安全を祈願して建立の山神の祠が残されています。
この祠に、元文6年(1741年)と刻まれていることから、石畳にした年が明らかになっているのです。
江戸時代には薩摩藩の参勤交代に使われたことはもちろん、明治10年2月の西南戦争の際は、西郷隆盛率いる薩軍(総勢6000名)はこの坂道を通って熊本へ向かっており、坂の出口にあたる加治木地区の人々は三味線や太鼓を鳴らして行軍を見送ったと伝えられています。
明治22年〜明治23年、坂の東側に新道が開削され、その役割を終了。
苔むした石畳は、滑りやすくなるので注意が必要。
ちなみに文化庁の「歴史の道百選」には、「東目筋・大口筋」として選定され、白銀坂(しらかねざか)と龍門司坂は国の史跡になっています。
東目筋は、日向国と薩摩国を結ぶ街道。
龍門司坂 | |
名称 | 龍門司坂/たつもんじざか |
所在地 | 鹿児島県姶良郡加治木町木田高井田 |
関連HP | 姶良市公式ホームページ |
電車・バスで | JR加治木駅から徒歩20分 |
ドライブで | 東九州自動車道加治木ICから約2km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 教育委員会社会教育課文化財係 TEL:0995-62-2111/FAX:0995-62-3699 |
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