屋久島を流れる鯛之川をやや上流に遡ると現れる落差は60mの豪快な滝が千尋の滝(せんぴろのたき)。滝が轟音とともに落下するV字谷は、モッチョム岳の山裾にあたる巨大な花崗岩の岩盤を、鯛之川が長い年月をかけ刻むことで形成されたもの。滝左手に見られる花崗岩の一枚岩は、長さ250m、幅300m。まさに大自然が作り出した芸術作品です。
滝の懸かる屋久島花崗岩の巨大さに目を見張る
林芙美子の小説で『浮雲』に 「はア、一ヶ月、ほとんど雨ですな。 屋久島は月のうち、三十五日は雨という位 でございますからね」という記載があるほど、屋久島は雨の多い島。
暖流の流れる洋上に2000m級の山々がそびえ立ち、温かい空気がぶつかり上昇気流となって雨雲を生み出すのです。
だから千尋の滝も水量が豊富。
人が両手を広げた長さが一尋(ひとひろ)なので、滝が流れる岩盤の大きさがその1000倍というのが滝の名の由来。
屋久島は今からおよそ1400万年前に花崗岩マグマが海底プレートを押し上げて隆起した島で、山岳部はすべて花崗岩の巨石で覆われています。
駐車場から滝の全貌を見られる展望台までは徒歩3分ほど。
ちなみに千尋の滝は、リポビタンDのCMのロケ地にもなっています。
千尋の滝 | |
名称 | 千尋の滝/せんぴろのたき |
所在地 | 鹿児島県熊毛郡屋久島町原 |
関連HP | 屋久島町公式ホームページ |
電車・バスで | 安房から屋久島交通栗生方面行きバスで20分、鯛ノ川下車、徒歩40分 |
ドライブで | 屋久島空港から約22km。宮之浦港から約35km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 屋久島町商工観光課 TEL:0997-43-5900 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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