鹿児島県大島郡天城町、徳之島空港近くの海岸にある鍾乳洞が、浅間湾屋洞穴(あさまわんやどうけつ)。島口(島の方言)で、ウンブキと呼ばれる水中鍾乳洞。サンゴ礁が隆起後に雨水などで鍾乳洞が形成、その後、沈下もしくは海面上昇により水中に没した国内最大の海底鍾乳洞です。
ウンブキは島口で「海の崖」を意味
サトウキビ畑のなかに探勝路が整備され、見学が可能。
鍾乳洞を形成した淡水の水脈と、海水が混じりあう地下の汽水域(アンキアライン環境)があるのが特徴です。
道路を挟んで東側にある洞窟は、島口でコーフキと呼ばれていた鍾乳洞ですが、今ではほとんど忘れられています。
ウンは海、フキは崖もしくは水や潮が吹いているところ、コーは川を意味します。
道路が開削される以前は、ウンブキとコーフキは同じドリーネ(カルスト地形の凹部)で、コーフキからの地下水がウンブキに流れ込んでいます。
水中探検家・広部俊明氏の調査で、日本最大の海底鍾乳洞と判明
令和元年、沖縄県恩納村在住の水中探検家・広部俊明氏の調査で、洞窟の奥行きが西方へ直線距離にして700mあることが確認され、恩名海底鍾乳洞(広部ガマ、総延長680m)を超える規模国内最大の海底鍾乳洞であることが判明しています。
広部俊明氏が海底洞窟から持ち帰った土器には、天城町西阿木名の下原洞穴遺跡(したばるどうくついせき/縄文前期~中期)から出土した7000年以前の地層から出土した波状条線文土器と同じ文様があり、奄美・沖縄で人類活動の痕跡がはっきりと確認できていない縄文時代早期の生活を知る手掛かりになり、これを調べることで縄文時代の徳之島で人類がどのような暮らしをしていたかがわかるといわれています。
ウンブキ(浅間湾屋洞穴) | |
名称 | ウンブキ(浅間湾屋洞穴)/うんぶき(あさまわんやどうけつ) |
所在地 | 鹿児島県大島郡天城町浅間 |
関連HP | 徳之島観光連盟公式ホームページ |
電車・バスで | 平土野港から徒歩25分 |
ドライブで | 徳之島子宝空港から約1km |
駐車場 | 5台/無料 |
問い合わせ | 天城町商工水産観光課 TEL:0997-85-5382 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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