神奈川県横浜市中区山下町、横浜中華街にある中華粥(ちゅうかがゆ)が評判の広東料理店が、謝甜記(しゃてんき)。中華街大通りの本店のほかオープンキッチンのモダンな雰囲気の貮号店(にごうてん)もありますが、ともに昼時は行列必至の人気店。
昭和26年創業、中華粥で知られる広東料理の人気店
創業は昭和26年で、中華粥は生の米から乾燥カキ、乾燥貝柱、鳥1羽丸のまま入れ約4時間煮込んだ絶品。
塩は「セル マラン ド ゲランド」というフランス原産のミネラル豊富な塩というこだわりです。
現在は3代目となっていますが、そのこだわりは伝統に。
人気ナンバーワンという鶏の唐揚げ、さらには餃子やふかひれ炒飯なども実に美味しいので、足繁く通う常連も多数。
謝甜記貮号店は開店時刻も早いので、朝ごはんを中華粥という手もあります(通常はオープン前から行列ができます)。
ちなみに謝甜は、初代当主の名前で、記は店の意、つまりは謝甜さんの店ということに。
広東省高明県に生まれ、広州へ出て料理を覚え、同郷のつてをたどって昭和2年、17歳の時に横浜中華街へ。
崎陽軒、進駐軍、そして安楽園で働き、独立してバラック建てながら謝甜記を開店したのが昭和26年です。
横浜中華街では昭和7年創業の「安記」(あんき)に次ぐ中華粥の老舗で、横浜港の港湾労働者、中華街で働く華僑たちに朝食に中華粥を提供したのが始まりといわれています。
もともとは点心を専門に扱った謝甜さんですが、中華粥とあげパンはお手の物だったことから、お粥とシューマイをメインに店を出したのです。
その後、菊田一夫、大仏次郎、獅子文六、渡辺はま子など文人、芸能人たちにもその味が広まり、横浜中華街を代表する味のひとつにまで成長、「横浜が育てた味、中華粥」とも称されるまでに。
サンタクロースがトレードマークなのは、開店当時、向かいで営業していた外国人向けのBARから、クリスマスシーズンの終了でサンタクロースの人形を譲り受け、「サンタクロースのように、世界中に認知される存在になろう」という思いを込めて、設置したのが始まりなんだとか。
謝甜記 | |
名称 | 謝甜記/しゃてんき |
所在地 | 神奈川県横浜市中区山下町165 |
電車・バスで | みなとみらい線元町中華街駅から徒歩3分。または、JR石川町駅から徒歩7分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 謝甜記 TEL:045-641-0779 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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