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浜田の泊屋

浜田の泊屋

高知県宿毛市山奈町にある、国の重要文化財に指定される明治以前の若者組の合宿所(若者宿)の建物が、浜田の泊屋(はまだのとまりや)。宿毛市山奈町大字芳奈の浜田、下組、道ノ川、靴抜の4ヶ村にはそれぞれ専用の高床式独立家屋の泊屋がありましたが、明治維新後に破壊されています。

宿毛市山奈町の芳奈地区には4軒の泊屋が現存!

かつては幡多各地に180ヶ所もあったという泊屋。
高床式の独立家屋で、なかでも浜田の泊屋は、栗の自然木を四隅の柱に使った格調高い建物。
「風紀を乱す」という理由から、明治末期から大正にかけて平屋建の公会堂に建てかえられたり、破壊されたりして、現存するのは非常に貴重です。
泊屋で宿泊をし、ここで先輩たちの指導を受け、集落の警備、盆踊り、村のしきたりを覚えながら成長していったのですが、同時に若い男女の出会いの場にもなっていたのです。

明治時代になって、天皇制を中心とした国家が形成される過程で、近代化とは逆に、封建的、儒教的な武家社会の「男女七歳にして席を同じゅうせず」(『礼記』)が庶民にも伝搬し、各地で庶民のゆるやかで寛容だった規律が失われていったのです。

浜田や芳奈の泊屋には、女人禁制という鉄則があったため(高野山なども明治4年に女人禁制を撤廃していますが)、皮肉にも破壊を免れ、現存しているのです。

床下には、若者が力比べをした「力石」が残されています。

芳奈(よしな)地区には4つの泊屋が現存し、国の重要文化財となった浜田の泊屋を除き、下組、道の川、靴抜(くつに)の3集落 のものを一括して、「芳奈の泊屋」として高知県保護有形民俗文化財に指定。

浜田の泊屋
名称 浜田の泊屋/はまだのとまりや
所在地 高知県宿毛市山奈町芳奈1320
関連HP 宿毛市公式ホームページ
ドライブで 高知自動車道中土佐ICから約83km。または、松山自動車道西予宇和ICから約91.5km
駐車場 浜田集会所前(1台/無料)を利用
問い合わせ 宿毛市宿毛歴史館 TEL:0880-63-5496/FAX:0880-63-2618
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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