熊本県阿蘇郡産山村の山吹水源近くにある九重連山の裾野に位置する美しい棚田が扇棚田(おおぎたなだ)。扇状に広がる地形を活かして築かれた16枚の小さな棚田ですが、日本の棚田百選、文化庁の重要文化的景観にも選定されています。7万年前の九重火山群の火砕流によって生み出された地形で、棚田の水は、1300m上流の山吹水源から土水路で導水。
被写体としても人気の棚田
棚田が開かれたのは江戸時代の中期と推測され、火山性の良質な赤土、温度差のある気象条件で、独特な味の米が生み出されるのだとか(棚田米は無農薬で栽培されています)。
標高800m〜830m、2.1haに16枚の棚田が築かれていますが、米の生産量は、毎年数百キロです。
棚田の上部は牧草地で、牛が放牧されるため、放牧牛と棚田という異色の写真や、水が張られた扇型の田に映る青空と雲、そして棚田の傍らの杉の木と、被写体には事欠かないため足繁く通うカメラマンが多いのも特徴。
例年、田に水が入り、牧草が緑となるのは5月中旬、黄金色に染まるのは9月中旬〜下旬。
マナーを守って見学、撮影を。
阿蘇の文化的景観 産山村の農村景観
カルデラ火山との共生ということで、文化庁の重要文化的景観(「阿蘇の文化的景観 産山村の農村景観」)に選定されることから、外国のテレビ局が取材に来ることもあるのだとか。
「阿蘇カルデラの外輪山と九重山麓が交わる丘陵地域に広がる棚田及び採草・放牧、森林の利用に関する景観地」は、阿蘇地方独特の農村景観というだけでなく、世界的にも稀有な存在となっているのです。
扇棚田 | |
名称 | 扇棚田/おおぎたなだ |
所在地 | 熊本県阿蘇郡産山村産山下山吹2621-8 |
関連HP | 産山村公式ホームページ |
電車・バスで | JR宮地駅よりタクシーで30分 |
ドライブで | 九州自動車道熊本ICから約63km |
駐車場 | 15台/無料 |
問い合わせ | 産山村企画振興課 TEL:0967-25-2211 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag