熊本県宇城市不知火町(しらぬひまち)、八代海(不知火海)に臨んで建つ神社が永尾神社(えいのおじんじゃ)。社伝によれば創建は和銅6年(713年)という古社で、祭神は海童神(わだつみのかみ)。旧暦8月1日の八朔(はっさく)には『八朔祭』と「不知火」(しらぬい)観望が重なるため、多くの人出で賑わいます。
八代海(不知火海)に海の鳥居が建っている
海童神を乗せた巨大なエイが海から山を乗り越えようとしましたが、超えることができず、ここに鎮座したため、エイの尾といい、そのエイの尾にある剱から、別名を永尾剱神社(えいのおつるぎじんじゃ)とも呼ばれています。
「不知火」(しらぬひ)は、旧暦8月1日の八朔の日、未明(午前1:00~3:30頃)の干潮時に八代海(不知火海)に現れる蜃気楼現象。
『日本書紀』に、芦北から船出して八代海を航行中、夜間で方角が分からなくなった景行天皇(けいこうてんのう)が、遠方に灯された火によって陸地に導かれ、「誰が火を灯してくれたのか」と尋ねたものの、誰も知らぬ火(不知火)であったという逸話が残されています。
ただし、景行天皇は日本武尊(やまとたけるのみこと)の父とされ、4世紀前期から中期、ヤマト王権の大王と推測されますが、史実としては確認できません。
不知火現象の観望地である永尾神社は、八代市の水島とともに景行天皇に由来する景勝地として、国の名勝になっています。
旧暦8月1日頃、不知火が出現する時期の干潮に合わせて『八朔祭』として『不知火海の火祭り』が行なわれています。
ちなみに国道266号から永尾神社に至るのが裏参道、海の鳥居側から社殿へと上るのが表参道になっています(海岸側に駐車場があります)。
永尾神社 | |
名称 | 永尾神社/えいおのじんじゃ |
所在地 | 熊本県宇城市不知火町永尾615 |
関連HP | 宇城市公式ホームページ |
電車・バスで | JR松橋駅からタクシーで15分 |
ドライブで | 九州自動車道松橋ICから約10km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 宇城市商工観光課 TEL:0964-32-1604 |
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