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千本ゑんま堂 引接寺

千本ゑんま堂 引接寺

京都府京都市上京区、千本通からひと筋入ったところにある高野山真言宗の寺、千本ゑんま堂引接寺(せんぼんえんまどういんじょうじ)。本尊に閻魔王を祀ることから千本ゑんま堂と呼ばれていますがが、正式名は引接寺。節分会や5月1日~4日に奉納される『閻魔狂言』は、京都三狂言のひとつです。

本尊として閻魔大王が祀られる

引接(いんじょう)とは、人の臨終に際し、阿弥陀仏が来迎 (らいごう)して極楽浄土に導くこと。
そして菩薩(ぼさつ)が衆生をその手に救い取り、悟りに導くこと。
寺が建つのは、「西の化野(あだしの)」、「東の鳥辺野(とりべの)」とともに「北の蓮台野(れんだいの)」といわれ、京の三大墓地に数えられた蓮台野の入口。

引接寺は、平安時代の寛仁年間(1017年〜1021年)、源信の弟弟子・定覚が開山した伝える寺で、鎌倉時代の文永10年(1273年)、明善律師によって中興。
鎌倉時代に、閻魔大王が、死者の生前の罪に対して判決を下すという地獄の王という信仰が流布すると、京の閻魔信仰の中心的な存在として栄えました。

本尊は、応仁の乱後の長享2年(1488年)、仏師・定勢作の閻魔王坐像で、脇侍は罪状を読み上げ、判決文を記録する司命(しみょう)と司録(しろく)です。
毎月16日が閻魔大王の縁日で、本尊が開扉。
嘘をつくと舌を抜かれると恐れられる閻魔大王ですが、仏教的には無仏時代の衆生を救済する地蔵菩薩(民間信仰では「子供の守り神」)の化身。

毎年8月7日~8月15日は、『お精霊迎え』、8月16日が『お精霊送り』で、先祖の精霊が閻魔大王の許しを得て各家庭に戻る日とされています。

節分会や5月1日~4日に奉納される『閻魔狂言』は、千本ゑんま堂大念佛狂言保存会によって伝承されるもので、狂言鑑賞は無料。

境内の西北隅にある引接寺塔婆(十重石塔)は、南北朝時代の至徳3年(1386年)、円阿上人の勧進により建立されたとの刻銘があり、国の重要文化財。
紫式部の供養塔との伝承があります。

境内には遅咲きの八重桜、「普賢象桜」(ふげんぞうざくら)もあり、花期には多くのカメラマンが訪れ、4月第3土曜 には『普賢象桜の夕べ』が催されています。

千本ゑんま堂 引接寺
名称 千本ゑんま堂 引接寺/せんぼんえんまどう いんじょうじ
所在地 京都府京都市上京区千本通鞍馬口下ル閻魔前町34
関連HP 千本ゑんま堂 引接寺公式ホームページ
電車・バスで JR京都駅から市バスで31分、乾隆校下車、徒歩2分
ドライブで 名神高速道路京都南ICから約10km
駐車場 なし/周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 千本ゑんま堂 引接寺 TEL:075-462-3332
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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