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壬生寺

壬生寺

京都・壬生にある壬生寺(みぶでら)は、寺伝によれば奈良時代創建で、正暦2年(991年)、三井寺の僧・快賢が再興、小三井寺と呼ばれた古刹。律宗に属した地蔵信仰の寺で、本尊の延命地蔵尊は厄除け、開運にご利益が大。京都三大狂言のひとつ、壬生狂言は壬生寺の『融通大念仏会』が起源ともいわれています。

非業の死を遂げた新選組隊士が眠る

表門
本堂

また壬生は、京都の治安維持を目的に幕末に結成された佐幕浪士隊、新選組の屯所(とんしょ)が置かれた場所。

境内の壬生塚には、新選組局長・近藤勇の胸像・遺髪塔、新選組の顕彰碑、初代局長ですが角屋の狼藉などの酒乱が原因で同士討ち(粛清)された芹澤鴨ら隊士の墓が残されています。

境内の阿弥陀堂地下に「壬生寺歴史資料室」があるので見学を。

本堂では新選組グッズも授与するほか、関連の書籍なども販売。

壬生寺正門北にある八木邸(京都市指定文化財)、前川邸(非公開)、南部邸(現存せず)はともに新選組の屯所だった場所。

壬生で結成され、屯所を壬生に置いた新選組は毎月4と9の付く日に壬生寺境内で武芸や大砲など兵法調練を行ないました。
寺のすべての門を閉じ、参詣者を閉め出したうえに、禁じられていた馬で境内に乗り付け寺で大砲を放ったのだとか。
大砲の振動で屋根などが破損し、参詣者の迷惑にもなるので西本願寺屯所に何度も苦情を申し出たが改善されることはなかったと伝えられています。
後世には英雄視されることもある新選組ですが、屯所のあった壬生ではこうした負の側面も語り継がれています。

沖田総司が境内で子供達を集めて遊んだり、隊士が壬生狂言を観賞したり、新選組が主催の相撲興行が行なわれたのも壬生寺で、新選組のゆかりといえばこの寺が筆頭。

壬生寺は、昭和37年の火災で、堂宇を失い、現在の諸堂はその後の再建です。
本尊は、延命地蔵菩薩像で、女人泰産(安産を授かる)、身根具足(丈夫な体を授かる)、衆病悉除(病気が平癒する)、寿命長遠(長生きを授かる)、聡明知恵(知恵を授かる)、財宝盈溢(金持ちになれる)、衆人愛敬(誰からも敬愛される)、穀米成就(穀物が実る)、神明加護(神々の加護が得られる)、大菩提証(偉大な悟りを得て極楽に行ける)という10のご利益が得られます。

水掛地蔵堂(左)と弁天堂
除夜の鐘を撞くことができる鐘楼

壬生寺のおもな年中行事

2月2日~4日の3日間にわたって行なわれる『節分会厄除大法会』も平安時代、白河天皇が京の裏鬼門鎮護にあたる壬生寺で『節分厄除大法会』を行なったことに始まるという歴史ある行事。
壬生狂言は、「節分」公開、春の公開(ゴールデンウィーク7日間)、秋の公開(10月の連休の3日間)に行なわれています。

盂蘭盆の『万灯供養会』は8月9日~16日で、8月9日・10日が『精霊迎え火』、8月9日『壬生六斎念仏奉納』、8月16日『精霊送り火』と『中堂寺六斎念仏奉納』。

除夜の鐘(12月31日23:40~)は、事前の予約は不要で、10人ずつのグループで1打ち、108打まで。

毎年7月16日には『新選組隊士等慰霊供養祭』が行なわれています。

壬生寺 3つのチェックポイント

本尊の延命地蔵尊は厄除け、開運にご利益大!
新選組の屯所が置かれた場所
新選組隊士の墓(壬生塚)がある

壬生寺
名称 壬生寺/みぶでら
Mibudera Temple
所在地 京都府京都市中京区壬生梛ノ宮町31
関連HP 壬生寺公式ホームページ
電車・バスで 阪急京都線大宮駅・京福嵐山本線四条大宮駅から徒歩10分、JR丹波口駅から徒歩10分
ドライブで 名神高速道路京都南ICから約6km
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 壬生寺 TEL:075-841-3381/FAX:075-841-4481
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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