京都府宇治市、平等院南門の西に位置する古社が、縣神社。永承7年(1052年)、平等院を造営した藤原頼通(ひじわらのよりみち)が、その鬼門除け、鎮守社にした社で、かつての総鎮守。祭神は木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)で、現在は縁結びや安産の神として親しまれています。
暗闇で行なわれる奇祭『縣祭』でも知られる古社
永承7年(1052年)、藤原頼通は、藤原道長(ふじわらのみちなが)の宇治の別荘「平等殿」を改修し、西方極楽浄土を願って平等院鳳凰堂と浄土式庭園を建立していますが、その際に鬼門封じで建立されたと伝えられます。
ただし、ヤマト王権が直轄する地方行政区分のひとつである縣(あがた)に由来するとも推測でき、創建は縣の鎮守社として、さらに遡る可能性が大。
平等院建立以前、藤原道綱(ふじわらのみちつな=藤原道長の異母兄弟)の母が宇治で「あがたの院」に参詣していることが『蜻蛉日記』(かげろうにっき)に記されていることから、10世紀にはすでに存在していることがわかります。
神仏習合の江戸時代までは近江国大津の三井寺(園城寺)円満院が別当(神社を管理する寺)となっていましたが、明治維新の神仏分離で独立しています。
現存する社殿は、昭和11年の築。
大祭の『縣祭』(あがたまつり)は、天下の奇祭として有名。
例年6月5日深夜から未明にかけて催され、一切の明かりを消した暗闇のなか、魔除けの奉書紙で作られた梵天の渡御が行なわれるため、別名「暗闇祭」とも。
縣神社 | |
名称 | 縣神社/あがたじんじゃ |
所在地 | 京都府宇治市宇治蓮華72 |
関連HP | 縣神社公式ホームページ |
電車・バスで | JR・京阪電鉄宇治駅から徒歩12分 |
ドライブで | 京滋バイパス宇治東ICから約2km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 縣神社 TEL:0774-21-3014 |
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