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青蓮院門跡

青蓮院門跡

京都府京都市東山区粟田口、知恩院北側にある天台宗の京都五ヶ室門跡(きょうとごかしつもんぜき)のひとつという名刹が、青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)。平安末期に天台座主行玄が比叡山・青蓮坊の里坊を建立したのが始まりで、粟田御所とも呼ばれる天台宗の三門跡のひとつです(境内全域が国の史跡)。

粟田山を借景にした名園を観賞

平安末期から門主には代々仏門に入った皇族(入道親王・法親王)迎え、明治に至るという格式高い寺。
天台宗の寺ですが、法然や親鸞を庇護したので浄土宗や浄土真宗の聖地ともなっています。

天明の大火(1788年)の際に仮皇居となったことから粟田御所とも呼ばれています。
寺宝に「青不動」と呼ばれる絹本著色不動明王二童子像があり、国宝。
天台宗における曼荼羅は、仏様の宇宙観を視覚的に表現したものですが、その中心は大日如来であり、その化身が不動明王。
しかも青色の不動明王は、吉野山の金峯山寺も同様ですが、五色の不動明王の中では最上位で、中心にあります。
つまり、青不動を拝むということは宇宙の核心部を拝するということになるのです。

小御所から白書院に広がる龍心池を中心にする池泉回遊式庭園は、相阿弥(そうあみ=室町時代の絵師で造園などにも才を発揮、父は芸阿弥、祖父は能阿弥)の作と伝わる「相阿弥の庭」。
その北側には華頂殿に臨んで「霧島の庭」と呼ばれる小堀遠州作の庭園があり、5月のゴールデンウィーク頃にキリシマツツジが見事に咲くことが名の由来に。
ともに池泉回遊式庭園なので、実際に庭に下り立ち、歩くこともできます。
震殿(しんでん)の障壁画『濱松図』は、国の重要文化財。
客殿(白書院)が華頂殿で、「霧島の庭」を眺める一等地、まさに庭を眺めるための迎賓館です。

毎年春と秋にはライトアップが行なわれ、多くの参詣者を集めています。

京都五ヶ室門跡とは

門跡寺院というのは、門主(住職)が出家した皇室や摂関家によって受け継がれてきた寺のことです。
京都五ヶ室門跡とは、天台宗における青蓮院門跡、妙法院門跡、三千院門跡、曼殊院門跡、毘沙門堂門跡の5寺を指す言葉。
そのうちの3ヶ字(青蓮院門跡、妙法院門跡、三千院門跡)が、天台宗の三門跡です。

日本三不動とは青蓮院門跡の青不動と高野山の赤不動、三井寺の黄不動の3つ。
なお、青蓮院門跡では、天台密教の教典の原本にのっとり、満月の日に毎月護摩供を行なっています。
14:00から行なわれ、最初に導師の法話があり、終了後に湯茶の接待を用意。
ただし行なわれるのは、京都を一望にする将軍塚青龍殿です。

青蓮院門跡
名称 青蓮院門跡/しょうれんいんもんぜき
所在地 京都市東山区粟田口三条坊町
関連HP 青蓮院門跡公式ホームページ
電車・バスで 地下鉄東西線東山駅から徒歩9分、京阪本線四条駅から徒歩12分、阪急京都線四条河原町駅から徒歩17分
ドライブで 名神高速道路京都東ICから約6km
駐車場 10台/無料
問い合わせ 青蓮院門跡 TEL:075-561-2345
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

将軍塚青龍殿

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