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日和山公園

日和山公園

宮城県石巻市、標高56mの日和山(ひよりやま)一帯に広がる園地が日和山公園。石巻市内中心部の丘陵地にあり、眼下に旧北上川河口を望む景勝地。これまでに多くの文人が訪れ、宮沢賢治や斎藤茂吉、石川啄木、山種山頭火などの歌碑、芭蕉と曾良の像が建立されています。

『奥の細道』途中の芭蕉も立ち寄った景勝地

日和山という名の通り、旧北上川河口に位置し、漁師や廻船の船頭が日和を見た場所。
牡鹿半島や奥松島も目にすることができるビューポイントで、のんびりと散策が楽しめます。
また、江戸時代から桜の名所としても知られ、初夏にはツツジが開花し見事です。

『奥の細道』途中、元禄2年5月10日(1689年6月26日)、松尾芭蕉と曾良も石巻に到着。
日和山を訪れ、北上川近くの住吉神社に参詣しています。
曾良の日記には、日和山に登ったら、石巻が残らず見えたと記され、園内には芭蕉と曾良の像も立てられています。

松島を後にした芭蕉は、『奥の細道』によれば、迷いながら石巻、登米(とよま)を経て、平泉へと向かっています。
『奥の細道』には泊めてもらえる宿もなく、やっとのことで貧しい小さな家を見つけて泊めてもらったと嘆いています。
ところが、この話は、芭蕉特有の脚色で、曾良の日記には、道中で出会った武士の紹介で、旅宿「四兵ヘ」に宿泊しています。

当時石巻は湊として大いに栄えており、実は芭蕉も「数百の廻船入江につどひ、人家地をあらそひて、竈の煙立つヾけたり」と驚いています。

画像協力/宮城県観光プロモーション推進室

北上川を改修した川村重吉の像も

日和山公園には、川村孫兵衛重吉之像が立っていますが、長州・阿武郡(現在の山口県萩市周辺)出身の仙台藩士・川村重吉(かわむらしげよし/関ヶ原の合戦後、毛利家が大幅に減封された際に浪人に。近江でその才能を伊達政宗が見抜いて仙台藩士に)は、伊達政宗(だてまさむね)の命で北上川改修工事の責任者となり、元和2年(1616年)〜寛永3年(1626年)にわたって、河川の大改修を行なっています。
この工事の結果、石巻から盛岡に至る舟運が開かれ、石巻は米の集積地、積出港となったのです。
北上川の河口には仙台藩、盛岡藩、一関藩、八戸藩の米蔵が建ち並び、藩米が江戸へと送られたのです。

川村孫兵衛重吉之像は、昭和58年、石巻市制施行50周年を記念して河北新報社が建立。

日和山公園
名称 日和山公園/ひよりやまこうえん
所在地 宮城県石巻市日和が丘2
関連HP 石巻市公式ホームページ
電車・バスで JR石巻駅から徒歩20分
ドライブで 三陸自動車道石巻河南ICから約5.7km
駐車場 50台/無料
問い合わせ 石巻市観光課 TEL:0225-95-1111
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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