毎年7月15日、神奈川県箱根町宮城野の諏訪神社の『天王祭』に奉納されるのが宮城野湯立獅子舞(箱根の湯立獅子舞)。獅子が熱い釜の湯を熊笹の束でかき回し、参拝客に振りかけて悪疫を払う「釜めぐりの舞」が圧巻。この湯花がかかると、1年間健康でいられるといわれています。
珍しい湯立獅子舞を見学
宮城野諏訪神社の『天王祭』で、諏訪神社内の津島神社に奉納されるのが湯立獅子舞(ゆたちししまい)。
煮えたぎる釜の回りを巡りながら舞うのが「釜めぐりの舞」で、獅子が熱い釜の湯を三度、熊笹の束でかき回し、笹を引き上げて神に献じ、参拝客に湯花を振りかけて悪疫を払います。
伊勢流の湯立神楽(ゆたちかぐら)に代神楽系の獅子舞が組み合わされたもので、全国でも箱根と御殿場市沼田地区(10月最終土曜に沼田子之神社奉納『沼田の湯立神楽』)にしか残っていない、大変希少な伝承芸能です。
宮城野諏訪神社には、安永5年(1776年)、甲州(現・山梨県)から伝来したといわれ、疫病退散を願って始められたもの。
宮舞、平舞、剣の舞、行の舞の後、湯立作法となります。
宮城野では獅子舞保存会が伝統を守り、行事に参加する保存会の会員は、1週間ほど前から一切の不浄を断って練習を積み重ね、前日には全員が社殿に籠もり、何度も水垢離(みずごり)で身を清め、行事に臨んでします。
仙石原地区では『仙石原湯立獅子舞』が3月27日の諏訪神社の祭礼、5月5日の公時神社(金時神社)の『公時まつり』に奉納され、『宮城の湯立獅子舞』とあわせて「箱根の湯立獅子舞」として国の無形民俗文化財に指定。
宮城野湯立獅子舞(箱根の湯立獅子舞) | |
開催日時 | 毎年7月15日 |
所在地 | 神奈川県足柄下郡箱根町宮城野719 |
場所 | 宮城野 諏訪神社 |
関連HP | 箱根町宮城野木賀観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 箱根登山鉄道箱根湯本駅から箱根登山バス16分、宮城野下車、徒歩6分 |
問い合わせ | 箱根町宮城野木賀観光協会 TEL:0460-82-2220 |
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