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信貴山朝護孫子寺

信貴山朝護孫子寺

奈良県生駒郡平群町信貴山、用明天皇2年(587年)、聖徳太子の創建と伝わる古刹が、信貴山朝護孫子寺(しぎさんちょうごそんしじ)。寺伝では聖徳太子が寅年の寅の日、寅の刻に現れた毘沙門天を感得し祀ったことから始まるとされ、全国の毘沙門天王(びしゃもんてんのう)の総本山になっています。

聖徳太子が「信ずべき貴ぶべき山」として命名

信貴山(しぎさん)の名は、聖徳太子が「信ずべき貴ぶべき山」として命名したと伝えられています。
平安時代の延喜2年(902年)、醍醐天皇が病気の際に、信貴山の毘沙門天王の御加護で全快したことから朝護孫子寺の勅号を賜っています。
斑鳩(いかるが)の西、標高437mの信貴山中腹に位置し、毘沙門天は商売繁昌、家内安全、開運長久、心願成就の福の神として今なお篤い庶民信仰に支えられています。

毘沙門は「すべてのことを一切聞き漏らさない智慧者」の意。
毘沙門天は、仏様と須弥山(しゅみせん)の北方を守護する四天王(毘沙門天、持国天、増長天、広目天)のひとりで、七福神にも数えられています。

山上に建つ信貴山朝護孫子寺の広大な境内には本堂、護摩堂、三重塔など数十棟の堂宇が建ち並び、本堂から見渡す奈良盆地の眺めは絶景。

毎月1日・3日・寅の日が縁日で、縁起物も「寅」がシンボル。
1月の初寅の日には『初寅大法会』が執り行なわれています。
紅葉の名所でもあり、紅葉の見頃は例年11月中旬~12月上旬頃。

玉蔵院、成福院、千手院は宿坊として宿泊も可能。
予約で昼食や夕食など食事だけの利用もできます。

また、大和七福神(信貴山朝護孫子寺、久米寺、子嶋寺、おふさ観音、談山神社、當麻寺中之坊、安倍文殊院)に大神神社が加わり、大和七福八宝の会を形成。
『大和七福八宝めぐり』は大和の七福神と大和信仰の原点である三輪山を参拝し、8つの福宝をいただくおめでた詣り。
参拝すれば七福がさらに倍増し、「七福即生」、「八宝円満」のご利益があるのだとか。

日本三大絵巻に数えられる国宝『信貴山縁起絵巻』

『信貴山縁起絵巻』山崎長者の巻(部分)/信貴山朝護孫子寺蔵

教科書などにも掲載されて有名な『信貴山縁起絵巻』は、山崎長者巻(やまざきちょうじゃのまき)、延喜加持巻(えんぎかじのまき)、尼公巻(あまぎみのまき)の全3巻からなる、平安時代末期(12世紀頃、院政期といわれる時代)の大絵巻物。
朝護孫子寺に対する篤い信仰のもとに制作された毘沙門天王信仰の至宝です。

鉢が空を飛び米俵が舞い上がる、剣をまとう童子が大空を駆けめぐるといった、信貴山中興の祖・命蓮(みょうれん)をめぐる摩訶不思議なストーリー展開が、巧みな場面レイアウト、躍動感あふれる画面の中に次々と展開する寺院縁起で、全長35mにも及ぶ大作(奇跡譚)です。

『源氏物語絵巻』(徳川美術館・五島美術館蔵)、『伴大納言絵詞』(ばんだいなごんえことば/出光美術館)とともに日本三大絵巻、さらに『鳥獣人物戯画』(ちょうじゅうじんぶつぎが/高山寺)を加えて、四大国宝絵巻とも称されています。
「信貴山霊宝館」で10月下旬~11月上旬の2週間などにだけ『特別拝観国宝出陳』が行なわれ(寅年などには特別展も実施)、秋の特別拝観以外は模写の展示となっています。
「信貴山霊宝館」には楠木正成(くすのきまさしげ)愛用の伝承がある兜、金銅鉢などの寺宝も展示されているので必見の価値があります。

信貴山朝護孫子寺
名称 信貴山朝護孫子寺/信貴山朝護孫子寺
所在地 奈良県生駒郡平群町信貴山2280-1
関連HP 信貴山朝護孫子寺公式ホームページ
電車・バスで JR・近鉄王寺駅から奈良交通バス信貴山門行きで18分、信貴大橋下車、徒歩1分
ドライブで 西名阪自動車道法隆寺ICから約8km
駐車場 150台/有料
問い合わせ 信貴山朝護孫子寺 TEL:0745-72-2277
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

信貴山・開運橋

奈良県生駒郡三郷町(さんごうちょう)・生駒郡平群町(へぐりちょう)、信貴山朝護孫子寺(しぎさんちょうごそんしじ)参道の大門池に架かる全長106m、幅員4.2mの橋が、開運橋。昭和6年に架橋された上路カンチレバー橋で、国の登録有形文化財に指定

近鉄西信貴ケーブル

大阪府八尾市、近鉄信貴線(きんてつしぎせん)から連絡する信貴山口駅と高安山山上の高安山駅を結ぶ全長1.3kmのケーブルカー(西信貴鋼索線)が、近鉄西信貴ケーブル。全長1263m、標高差355mを7分で結んでいます。途中にはケーブルカーとして

 

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