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大迫ダム

大迫ダム

奈良県吉野郡川上村、一級水系紀の川の本流最上流(奈良県内では吉野川と通称)に築かれた多目的ダム(灌漑・奈良県北部地域への上水道・発電用)が、大迫ダム(おおさこだむ)。十津川・紀の川総合開発事業で築かれた美しいアーチ式コンクリートダムで、昭和48年に完成。

ダム湖には浮き桟橋を利用した「ダムづり公園」も

川上村は文字通り、水源の村。
山林が95%を占める自然豊かな村で、吉野の林業の中心的な存在です。
紀の川(吉野川)源流の三之公地区には吉野川源流「水源地の森」(740ha)があり、500年以上にわたって手つかずの森が残されています。

紀の川(吉野川)の利水に関しては、下流の紀州藩(徳川御三家)が有しており(紀の川下流部は徳川吉宗による紀州流治水工法によって井堰が築かれ、新田開発を実施)、明治維新後も和歌山県が有していたため、奈良県側はその水を灌漑などに利用することができませんでした。

戦後、深刻な食糧事情を解決するためには、紀伊平野はもちろん、奈良盆地の食糧増産は重要な命題となっていたため、当時の農林省(現・農林水産省)が、十津川・紀の川総合開発事業を立案。

紀の川(吉野川)の水を奈良県側が利用する代わりに、減少した水量を熊野川から補給(猿谷ダムから大和丹生川へ導水)して効率的に灌漑用水を確保しようというもので、紀の川水系・津風呂川に津風呂ダム(昭和37年完成/吉野町)、貴志川水系に山田ダム(昭和32年/紀の川市)を建設、本流の上流部に大迫ダムを築いたもの。

堤高70.5m、堤頂長222.3mで、ダム湖の湛水面積は、107.0haと広大です。
ダム湖に関しては大迫貯水池と呼ばれ、愛称は付けられていませんが、吉野熊野国立公園のエリア内で、浮き桟橋の上でヘラブナ釣りが楽しめる「ダムづり公園」(明け方~17:00営業、不定休、平日は管理人不在のことがあるので事前に確認を)として整備されています。
大迫ダムの水は下流の吉野郡大淀町にある下渕頭首工から幹線水路を経て奈良県北部へと送水しています。

ダム湖の上流側には入之波温泉山鳩湯があるほか、ダムサイトを走る国道169号を走れば奈良県道40号(大台ケ原公園川上線)・「大台ヶ原ドライブウェイ」、瀞八丁に続いています。
川上村を流れる紀の川(吉野川)の下流側には、平成24年に竣工の大滝ダム(おおたき龍神湖)もあります。

大迫ダム
名称 大迫ダム/おおさこだむ
所在地 奈良県吉野郡川上村入之波
関連HP 川上村公式ホームページ
電車・バスで 近鉄大和上市駅から奈良交通バス下桑原行きで1時間9分、大迫口下車、徒歩13分
ドライブで 西名阪自動車道郡山ICから約60km
駐車場 あり/無料
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

大滝ダム(おおたき龍神湖)

奈良県吉野郡川上村、一級河川・紀の川(奈良県内では吉野川)の上流部に、伊勢湾台風による水害がきっかけで築かれた多目的ダムが、大滝ダム。湛水面積244.0haのダム湖が、おおたき龍神湖で、「山遊び塾ヨイヨイかわかみ」によるレイクSUP、レイク

 

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